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生徒会日和。
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和。 159

そんな事を言われても、彼女の親に会うというのはどうしても構えてしまう。
そんな僕の気を知ってか知らずか、希さんは色々と僕に聞いてくる。

「そうそう、あなた達の相性はどうなの?特に身体の。」
「んっ!」
「ママっ…何言って!」
「この子の事だから、私に似て感じやすくて、彼氏冥利に尽きるんじゃないかと思うんだけど♪」

…なんというか、この希さんという人は何にでも明け透けで奔放な人だと思わされてしまう。
ウチの母さんとは正反対の性格だ。

「い、いえ、ソレは…ご想像にお任せします…」
「い、樹ぃぃぃぃい…」
歩さん涙目。というかすでに陥落。

「ふふふ、若いっていいわねぇ♪」
なんか悟ったような表情で僕を見る希さん。
悪い人じゃないのはわかる、でもなんか一歩引いてしまう、そんな人だ。

歩さんがため息をついて、フラフラとリビングを出て行く。

「あ、歩…」
「ふふ、あの子はまだまだお子様ねぇ」
「の、希さん…」

「ちょっとからかっただけなんだけどね…真に受けちゃったようで、後で謝らないと」
「…」

「樹くん?」
「はい」
「これから、何度も壁にぶち当たるかもしれない…それでも、君と歩なら、それを乗り越えられるはずよ」
「僕が…」
「ひと目見てそう思ったよ、樹くんって、昔の旦那によく似てるから」

「僕が…歩さんのお父さんに?」
「そう。不器用だけど、まっすぐで、誠実で、歩の事を愛してくれてる。」
「そ、そんな…僕はそんなにすごい人では…」
彼女の親にそこまで言われると、何だか恥ずかしくなってくる。

「歩も樹くんも…もう大人の考え方が出来る年だから、一度二人でちゃんと話して見たら良いと思うの。お互いのこれからの道をどうしていくのか。その為にしなきゃいけない事としてはいけない事を。」
希さんはさっきとは違う、真面目な口調で言った。
表情は変わらず笑顔のままで。

「そうですね…一度話してみます」
「うん、私は2人を応援してるから」
「ありがとうございます…」

希さんは続けて言う。
「この一年くらいで、歩もだいぶ変わった気がするの。もしかしたら樹くんのおかげかもしれないわね」

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