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秘密の出来事
官能リレー小説 - 学園物

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秘密の出来事 3

正直あまり関わりたくない気がします。
しかし彼はそんな私の心情を知ってか知らずかさらに続けます。
「君はあそこで走っている連中から良さそうな一人を誘い出して、並走するだけでいいんだ。後はこっちで勝手に記事を書くから。なっ!頼むよ!」
両手を合わせて懇願されてしまいました。
「はぁ…それくらいなら別に構いませんけど」
特に断る理由もないと思い引き受けることにしました。
「おっ!本当かい!ありがとう助かるよ」
彼は嬉しそうに笑いました。
こうして私はふんどし姿の男性たちと走ることになりました。
でもこれって一体どういう状況なのかしら?とりあえず言われた通りに並走してみましょうか。
私は近くにいた一人の男性の横に並びました。
年齢は30代半ばといったところでしょうか? 筋肉質だけど細身、肌の色は浅黒く日焼けしていていかにもスポーツマンといった感じの方です。
背筋を伸ばしてまっすぐ前を見据えるその姿からは強い意志のようなものを感じられます。
なんとなくですが、この人なら良い取材対象になりそうだと思ったのです。
「ねぇ、一緒に走りましょう?」
私が誘うとその男性はこちらを見つめてきました。
その顔には戸惑いの色がありありと浮かんでいました。
それは当然のことです。いきなり知らない女から声をかけられたら誰だって困惑してしまいますよね? きっと迷惑だったに違いないわ…。
でもすぐに彼の表情に変化が現れました。
それはまるで獲物を狙う猛禽類のような鋭い眼差し。
そして口元に浮かぶ不敵な笑み。
あら?なんだか様子がおかしいような…。
「…いいだろう。一緒に走るぜ」
彼はそう言って私の横に並ぶと、そのまま一緒に駆け出しました。
速い!この人すごく足が速いです!私は必死でついて行きますがどんどん引き離されていきます。
そしてあっという間に置いていかれてしまいました。
もう追いつけません…でも何故でしょう?彼と一緒に走るのはとても楽しかったのです。
私はその場で立ち止まり、彼が走り去っていく後ろ姿を見つめました。
その後彼がどうなったのかはわかりません。でもきっと編集長の大峰さんが良い記事を書いてくれると思います。
さてと、そろそろ次を探しましょうか?それともまだしばらく祭りを見て回りましょうか?そんなことをぼーっと考えていると後ろから声をかけられました。
振り返るとそこには褌姿の男性が立っていました。

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