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先生教育委員会
官能リレー小説 - 学園物

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先生教育委員会 2

「試しに、校則違反を指摘してみてください」

……つか、お前は校則違反とわかってその格好で来たんだな。
何かに身を委ねるように軽く脇を開いた真希を前に、俺は呆れていた。

「靴下。ルーズソックスは禁止。事故に繋がる。
スカート。短すぎだ。膝が隠れるように。
シャツ。中に入れる。
ボタン。開けすぎだ。第ニボタンは閉めろ。
した……」

下着は制服に透ける派手なものは避ける。
または白の肌着を着用すること……。
派手なピンクが透ける胸元を見ると、その言葉を呑み込んでしまった。
これだから服装チェックは嫌いだ。
生徒の体を見回すのは変な気が起きかねない。
ただでさえ女子高という環境。
男にとっては天国であり、地獄でもある。

「まぁ、そんなところです」

真希は悪びれた様子もなく、むしろよくやったと言わんばかりの態度だった。
まぁ、校門を潜れた時点で服装に関する校則などあってないようなものだとわかるだろう。

「で、どんな罰を下しますか?」

「どんなって……」

体罰なんて行ったことがないのに、急に言われても何も思い浮かばない。
待てまてマテ。
何でその気になってんだ?

「席を立たせるとか、水を入れたバケツを持たせるとか、居残り掃除とか、いろいろあるじゃないですか。なんなら、竹刀を借りてきましょうか?」

どこからだよっ。
じゃなくて……って、オイ!

「明日、明後日の間に、そのボサボサの髪も切ってくださいね」

鞄から雑誌を取り出した真希は、折り目をつけたページを開いて俺に見せつけた。

「こんな感じなら似合うと思いますから……これを持って行って『こんな感じで』って言えばオッケーなんで」

俺は子どもかっ!
っつか、堂々と教師の前で雑誌を広げるなってのっ。

「……体罰が林田先生を変えると信じてます」

身支度を整える真希の声色は暗く、真剣味を帯びている。

「私達の担任は立派な人だって、言わせてください……」

その言葉に考えさせられた。
真希達が高校三年生になった今日、俺の教師歴三年目が始まる。
その分愛着があるのかもしれない。

「胸を張って、卒業させてください」

鞄を提げ、真希は後方のドアへ遠退いていく。

「来週から楽しみにしています。林田せんせっ」

何時もの調子を取り戻したのか、突然笑顔を浮かべた真希は軽く手を振って、帰って行った。

「ってゆーか……」

これ、体罰を施す流れになってませんか?
いつの間にか薄暗くなっている教室。
そばの机の上で開かれている雑誌を取り、無意識に目を凝らしていた。



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