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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 86

「そうはいかないね。」
声がした。
円金のだ、そう思った瞬間、美咲はミイラに抱きかかえられて、姿を消した。
「美咲!!!」
後を追おうとする理人に死体が群がって来る。
「円金ぇ〜!!!!!」

「あんたなんか、大っ嫌い!!理っちゃんに叩きのめされちゃえ!」
美咲は円金に吠える。
「逆に俺が理人を叩きのめす。そうすれば、君も間違いに気づく。君の恋人にふさわしいのは、奴ではなく俺だってね。」
円金は憎たらしい笑みを浮かべ、理人を待った。
30分が経った頃、理人が現れた。
表情は心底険しい。
「円金、覚悟はできてるな?」
理人はそう言うと、円金が操る、死体軍団につっこむ。
ある一体は龍牙で砕け散り、ある一体は龍爪で引き裂かれ、数は確実に減っていった。
軍団を抜け、円金に襲いかかろうとした時、理人はシザに吹き飛ばされた。
理人はその衝撃で気を失った。
『力が欲しい。』

「・・・きろ!起きろ!!」
理人はその声で目を覚ました。
辺りを見回すと、真っ暗。
しかも、目の前で人が一人、宙に浮いてる。
「私の子孫にしては、寝坊助だな。」
「子孫?・・・いや、まさか、初代様がいるわけ・・・」
「そのまさかだ。」
「じゃあ、俺は・・・」
「死んどらんぞ、まだな。」
「まだ?」
「ここはお前の世界・・・誰も入れない、いわば精神世界とも言うべき場所だ。」
「その精神世界になんで、初代様が?」
「お前は選ばなければならない。」
そう言って、初代は両手を前に出す。
右手が赤、左手が青に光っている。
「右の力は、修羅の力、何者にも負けない、全てを滅ぼす力。ただし、これ選べば、お前は人であって人でなくなる。」
次に初代は左手を出す。
「この力は守護の力、これを選べば、お前は二度と自分を見失わなくなる。ただし、お前はあの女には勝てない。」
あの女、主姫の事か。
理人は考えなかった。
もう決めていた。
理人は迷わず、左手を選んだ。
「良かろう、それでは、少し話をしようか。まず、なぜ私がここにいるかというと、お前は私の生まれ変わりだからだ。」
は?理人は顔をそんな感じにした。
「転生する際、この選択を生まれ変わりにさせるため魂の一部を私の縄張りにした。お前の闘争心が強いのは、その為に不安定になったからだ。」
「へ〜、でも、もう自分を見失わなくてすむんでしょ?」
「そうだ、お前が左の力を選んだ時点で私の役目も終わりだ。」
「え?そ、それって・・・」
「心配するな、私の魂の縄張りをお前に返すだけだ。私の人格は消えるが、お前の中にいる。なにせ、私はお前であり、お前は私であるのだから。」
そう言うと、初代は消えていった。
「行くが良い、我が子孫よ。」


気が付くと、大ピンチだった。
シザが理人の首めがけて剣を振り下ろそうとしていたからだ。
しかし理人は事も無げにそれをよけ、シザの片腕を龍牙で粉砕した。

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