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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 72

「でしょうね・・・相手も本気じゃないのに、わたくしが本気になるはずありませんわ・・・たとえ100%向こうが出したとしてもわたくしの5%とでもまだ不足でしょうね・・・」
まるで事も無げに言う主姫・・・刹那は肩を竦めながら言い返す。
「まるで・・・鍛えさせるために行ったみたいだ・・・アイツ等に倒させる気でもあるのですかい?」
「ふふふっ・・・折角だから頑張ってもらわないと・・・刹那、貴方もわたくしに挑みたければいつでもいらっしゃいな」
(まったくこの姫様は・・・王者の中の王者だぜ・・・流石にヤツ等に同情しちまうぜ・・・)
女帝、主姫の実力の一端を目撃した刹那は、思わず相手に同情してしまったのだった。

(ま、俺もちっとばかし鍛え直しますか)
ニヤリと笑い部屋を出ていった。
「さぁ役者は揃ったたわ、みんな私を楽しませてくれるかしら?」
誰もいなくなった部屋に主姫の笑い声が響いた。

・・・その頃、誠一は歩きながら会話をしていた。
「兎に角、クーデターは阻止したい・・・別に主姫に味方する気はないけど、力勝負で倒せる相手じゃないからね」
「そこまで主姫は強いのか?」
夜栄の問いかけに誠一が答えた。
「うーん・・・どう説明すれば良いのか難しいけど・・・主姫の身体は一つだけど・・・主姫と言う『存在』は一つじゃない気がするんだ・・・まぁ、この身体を持つ僕が感じた勘だけどね」
「じゃあ・・・公元主姫って言うSSランクの能力者が、あの身体に複数入っているの?・・・だとしたら学園で誰一人勝てないあの非常識なまでの強さも頷けるけど・・・」
さらに考え込むように誠一は言葉を発する。
「それだけじゃ無くて・・・僕は相対した時、巨大なブラックホールを前にしてるみたいだった・・・全てを飲み込まれそうな感じだったし・・・」
そして首を振りながら誠一は言葉を締めくくった。
「兎に角、力では多分誰もタイマンでは倒せないし、集団でかかっても無理と思う・・・それにやなくの言う通り、力は何の解決にならないと思うし・・・それだけに才英君に会わなきゃいけないね」
そして、4人が話をしているうちに晶の部屋の前に着いたのだ。

晶の部屋の前で誠一は柄に無く緊張していた。
この鳳晶と言う少女が苦手なのだ。
「おい、いつまでも苦手にするなよ・・・お前の義妹になるんだろ?・・・2人とも同意済みで、身体も重ねてるんだろ」
「まぁ・・・そうなんだけどなぁ〜・・・」
14歳の弟、誠二と晶が非常にいい関係なのは兄として喜ぶべきなんだろうけど、だからと言って苦手意識は変わらない。
誠一が憮然とした表情でドアをノックすると、すぐにガチャリとドアが開いた。
「あれっ!、兄ちゃん!!」
「誠二・・・なんでいる・・・」
出てきた青年は誠一によく似た顔だが、もっと男っぽくまるでアイドルグループにいそうな美少年だった。
身長は絵里子と同じぐらいで170cmぐらい・・・誠一と比べれば相当高い。
誠二は全裸で、引き締まったギリシャ彫刻のような均整の取れた身体と、股間にある怒張した剛棒を惜しげも無く晒していた。
男としては、はっきり言って誠二の方が遥かに上である。

「兄ちゃん、さっき香港についたばかりで、晶ちゃんに連れ込まれたんだよ!・・・すぐに兄ちゃんに会いたかったのにぃ〜・・・」
女性であればまず立ち眩みしそうな魅惑の笑顔を誠一に向け、小さな兄をぎゅっと抱きしめる誠二。
そして・・・
誠二は誠一を抱きしめながら唇を奪ったのだ。
まるで美少年と男装の美少女とのラブシーン・・・(マコちゃん・・・可愛いっ!)男同士のシーンであるが、あまりの誠一の可愛らしさと誠二の堂々とした男っぷりに絵里子と奈々子の頬が緩んだ。
「ばっ!、馬鹿っ!、やめんかーっ!!!」
「ふふっ・・・兄ちゃん照れちゃって可愛いな・・・でも僕が来たから・・・兄ちゃんは僕が守るよっ!」
真っ赤になってもがく誠一に魅惑の笑顔を向ける誠二は、絵里子と奈々子の方を見る。その目には若干の嫉妬が篭っていた。

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