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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 70

「はぁ、はぁ…くそっ!ドコに行っちまったんだ」
今泉姉妹が居なくなったのに一番初めに気付いたのは気づいたのは、何を隠そう御堂勇牙であった。
居そうな所は全て探してみたが、居ない。
「勇さん!」
と言って『獣化』をして巧馬が飛び出した。
「こちらにもやっぱり居ないです!こうなると残す所は…」
「生徒会の手の内か…」
「勇さん、しかし我々だけではどうにも…」功馬は姿を戻しながら言った「ああ、葵たちを救い出すのにも、彼らの力を借りねばならんしな…」
「今の生徒会は主姫の指示だけで動いているとは、とても思えねえな…」誠一ら一行は晶のもとに向かっていた「じゃあ、誠一はあいつらが単独で動いてると思ってんの?」「それだけならいいんだけどよ…」
胸に一抹の不安を抱えながら晶のいる寮に向かった。

その頃…
学園の屋上でいつものように銀城が昼間から酒を飲んでいた。
「…っかぁ〜うまい!!お前も飲め、刹那」
「未成年者に酒を進めんなこのエセ教師!!」
なぜか銀城の隣には刹那がいた。
「エセとは失礼な…」
そう言い酒を仰いだ。
「体の具合はどうだ」
「ぼちぼちってとこだ」
そう言うとしばらく沈黙が流れた。
「…言わないのか?晶にあの事を」
「今更言える立場かよ…俺は些か血を浴びすぎた、自分で望んだ事だがな」
クックッ…と自嘲気味に笑う。
「仕事よ、刹那・・・」
その刹那の後ろに主姫が立っていた。まるで気配も感じさせず・・・
「ごきげんよう、銀城先生・・・刹那をお借りしてよろしいでしょうか?」
優雅な挨拶であるが有無を言わせぬ迫力・・・銀城は鼻白みながら手だけで『連れて行け』と振り払うような仕草をする。
「はいはい、姫君・・・血の絨毯をお望みならば、この刹那にお任せあれ」
かなり投げやりに言う刹那・・・だが、彼は敵わない者に逆らう程愚かではない。
「ふふふっ・・・いい心がけね・・・少しおいたの過ぎたぼうや達に、お仕置きが必要だとは思わない?」
その言葉で刹那は主姫の意図を理解しにやりと笑う。
「では、この不肖刹那めが姫君のご案内をさせて頂きます!」
血に飢えた狼の表情のままに、刹那は主姫の前に片膝を付き、まるで女王に仕える従者の如く振舞ったのである。

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