PiPi's World 投稿小説

香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 52
 54
の最後へ

香港国際学園 54

奈々子と絵里子から大体の話を聞き、他のメンバーから細かい情報を聞いていく。そして全ての話を聞き終わって、考えてていると、二人の姿が目に入った。
「そっちの二人は誰?」二人とは、桐生悠里と久遠眞澄の事だ。二人とも初対面だった。
「…何か北川君をめぐって喧嘩してるみたいだけど…」
ふぅ、とウンザリした表情で溜め息をつく才英。
「あ…気にしないで…もう慣れたから…(遠い目)」

(でも・・・男装した鈴木さんも・・・可愛いなぁ・・・)
才英はいまだに誠一が女の子だと思い込んでいる。
確かに誠一は男女入れ替わっても顔つきの変化はたいしてない・・・と言うか男の時でも極端な女顔なのだ。顔つきだけでなく、誠一はそんな環境もあって女子と会話があわせれるので、ますます本人の意思とは関係なく男子から遠ざかっていた。
だから、ほとんどの男子は誠一を男と認識していないし、女子も同様である。
才英が誤解した所で仕方ないし、ここにいる誰もがその間違いを指摘していない。

だが、その誤解はこの場に関する限り唐突に破られた。

「才英・・・アタイをみてよ・・・」
「いや、私よ。」
悠里と眞澄が、誠一に見とれる才英に声をかける。
そのやり取りに気づいた誠一は、積年の不満が遂に弾けた。

「なぜなんだっ!なぜ僕はいつも女の子扱いされなくちゃならないんだ!大体今回の騒動は様々なことが絡み合ってるけど、
僕を女の子だと勘違いした連中の誤った行動が大渦を起こしてるんじゃないか!!!僕は男だ!!」
誠一の大音声に皆が驚いた。その上、女の子のようなきれいな声は変わらないが、その声で信じがたいほど・・・
そう、雷神が降臨したのかと思うほどの迫力を生み出していた。
誠一の咆哮は続く。
「今まで何でもそうだった!僕は男なんだよ!!なのになぜ女子更衣室に入ってもどの娘も驚かないばかりかそのまま自然に受け入れられ
、男子更衣室に入ったら男の体のときでも貞操が危なくなるんだ!
K点越えトリオとか呼ばれて、完全に胸の大きな少女としか誰も認識してくれない!!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
誠一をよくは知らない悠里や眞澄は唖然としている。何を言っていいのかわからないのだ。
いや、他の全員、多かれ少なかれ度肝を抜かれていた。
あまりにも怒りが昂じたのだろう、誠一は叫びながら振り上げた拳などが電気で発光している。
「もう許せない・・・・。決戦だ!僕の雷鳴召還の力、核にすら勝るこの力、見せ付けてやる!
そう、僕が本当は男だと、全員に認めさせてやるぞ!!!」
「え?!鈴木さん?男って?!」
事情を知らなかった才英は混乱した。

叫び終えた誠一は、それでも怒りで電気火花を燻らせている。
「誠一・・・そんなに思いつめてたんだね・・・」
うめくように奈々子が言った。
「あ、あの・・・鈴木さんが、男・・?!どういうこと?」
才英が混乱しながら問いを発する。
「僕は男だよ。女の子に変身する体質だけど、人格は完全に男だし、女の子にしか欲情しない。せめて男の時の容姿がもっと強そうだったら・・・!」
いいながら誠一は拳を握り締めた。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す