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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 22

才英が同じクラスであるであると言う事を聞きながらも、悠里はトカレフを胸元へ入れていく。
それなのに、コートは変化した様子はない。
「・・・どうなってるの?」
興味津々に聞く才英・・・悠里はあくまでも無表情(才英はよく知ってるわけではないが、彼女が表情を変えたのを見た事が無い)で言う。
「調べてみる?」
コートの胸元を開きながら言う悠里・・・誘われるがままに才英は手を突っ込んでみる。
・・・コートの中は何も無い・・・手をどれだけ動かそうと何も当たらない。
さらに手を動かすと・・・

ムニッ!

才英の手に柔らかい感触。
「それ、私の胸・・・」
全く普段と変化無く、無表情のまま悠里は事務的とも言える口調で言った。

「えっ…?」
才英がその言葉を理解したのは、たっぷり十秒たってからだった。
「うあ!ごごごめん!」
その言葉を理解した才英は、3メートルくらい後ずさりしながらひたすら謝った。
「別に良いけど…減るもんじゃないし…」
「ごめんね」
オヤジのような台詞を吐く悠里になおも謝る才英。
そしてそれを見ていた茜は、なんだかイライラしていた。その感情が何だったのかに気づいたのは、多分茜を含めて誰もいない。

・・・その後、2人して茜の部屋から追い出された才英と悠里。
謝り続ける才英に対し、表情は変えないものの不思議そうに見る悠里が口を開いた。
「・・・それだけ、何でもしてくれると言うなら・・・売り物になるのだな・・・私の身体は・・・」
「だめ!、だめだめだめっ!!」
悠里の言葉に才英が激しく反応するが、悠里は怪訝な表情をする。
「何故?・・・」
「そっ、それは・・・恋人や夫婦とか、愛し合った人間がやることなんで・・・売ったり、買ったりするもんじゃないのっ!」
全く無知な悠里に、脱力しながらも説明をする才英・・・悠里は、ふむっと考えながら口を開いた。
「では君と私が恋人や夫婦とやらになろう・・・身体程度で言う事を聞いてもらえるなら安いもんだ」
「だ・か・らぁ・・・愛し合った人間じゃないとっ!・・・」
すると悠里が才英に迫ってくる。間近で見る美少女悠里に才英はどぎまぎしてしまう。
「ならば・・・これから私は君を愛する・・・それで問題ないだろう・・・」

茜はさっきのイライラの正体が何なのかが解らなかった。さっき才英と悠里が楽しげ(?)に話しているのを見ていて、何だか胸が締め付けられたようだった。「なんだろう?今までこんなことは無かったんだけどなぁ…」
何故かため息まで出てくる。
そしてそのイライラの矛先は、才英と悠里に向けられたのだ。
彼らはただ話をしていただけで、全く罪はないはずなのだが、あの二人を見ていると自分が取り残されたようで、何だか遣りきれなくなった感じがした。

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