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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 168

「甘いんじゃないのぉ!?」
刀機に追い打ちをかける帝星。こんどは右腕に大剣を具現化させて。
そしてそれは刀機の右腕を切り落とした。肩から。
「…なっ」
「っしゃあ!」
右腕を無くした刀機にさらに追い打ちをかける。
大きく開いた帝星の口からは具現槍が飛び出す。
それは刀機の右足の付け根、腎臓を破壊した。
刀機の体から槍が抜き出された頃、刀機の右肩から下が、でしっ、と音をたて、地面にぶつかった。

「ぐぅあああぁ…バカ、な」
刀機は後ろに倒れ込み、もがきながらそれだけ言った。
「はぁ?何言ってんの?具現能力はお前の専売じゃないんだぜ?」
−ひゅっ
ざくっ−
「うがぁあううあ!!」
刀機の左肘より下が無くなった。
「オレは両手、舌に具現能力があってよ、仲間内からじゃ『ヘパイストス』って呼ばれてんだが…まぁそれはいいや。
あのよ、これだけ教えてやるけど、お前もオレもミネルヴァの兵器で、お前は旧式、オレは新式なんだよ。分かるか?」

そう言って帝星は両手を合わせた。とてつもなく巨大な剣が具現化される。
「分かったら、死ね」
刀機が目を瞑る。だが、巨大剣は振り下ろされることはなかった。
「ぬぁ〜にを考えているんですか!ヘパイストス!こんないい実験材料を破壊しようとするとは!あなたはバカです!バカです!バカです!」「か、烏沢教授…って、いてててっ抓らないでぐださいよ」
白衣を着た男がいきなり乱入してきたのだが、刀機にそれは見えていなかった。
傷口より溢れる大量の鮮血。刀機は既に気を失っていた。
「これはいけない!ヘパイストス!ボケッとしてないでさっさとラボに運びますよっ!?」

『させない。』
「誰ですかっ!?」
いつの間にか刀機の傍に痩躯の少年が立っている。
「誰だって良いさ。誰が来ようが殺ってやるよ!」
地を蹴り切り掛かる帝星。その剣が脳天を捉える、その刹那・・・!

ガキィン!
剣が半ば辺りから真っ二つに折れる。
「脆いね。」
蹲る帝星。その右手首から先が地面に転がる。
「それに、君の能力は『具現化』なんかじゃない。」
「両腕と舌を『変形』させていただけ。おまけに同じ質量で大きさが違うからカスカスで脆い。『新型』どころか『出来損ないの模倣品』さ。」
「・・・くっ!」
「まぁ、相手を油断させての不意打ちってのは中々良い発想だけどね。」
「貴様ぁ!言わせておけばっ・・・!!」
再び帝星が切りかかる。が、
「おやめなさいっ!ヘパイストスっ!」
「・・・教授。」
「明らかに貴方の負けです!今日のところは退きなさい!」
「・・・ちっ!」

「僕は彼を連れて行くけど、構わないね?」
「好きになさい。」
「それじゃ。」

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