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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 147

理人の目は暗路の首の首輪に行く。
「お前に自分の意志や・・・人としてのプライドはないのかよ!」
「公主様の為なら自分の意志やプライドなんて大したものじゃないよ・・・僕にとって大事なのは公主様だけ・・・あと空と緑も大事かな」
暗路の言葉に空と緑も続く。
「空だって、暗路様の為だったら、犬でも猫でも豚でもなれるわ!」
「緑も、暗路様だけのモノだから・・・暗路様のためだけに生きているんですもの!」
その言葉に剣護は鼻で笑いながら言った。
「こいつ等・・・犬か?!」
「そうだよ、彼らは姫ちゃんの一番お気に入りの犬だよ・・・でも可愛い外見に騙されちゃいけないよ・・・彼らはダックスフンドだから」
馬鹿にしたように暗路達を見ながら、嘲笑う剣護。理人や瞳、美咲でさえ嘲りの表情で見ていた。
「ダックスフンド?!・・・それの何処が騙されちゃいけないんだぁ?・・・」
「ダックスフンドってのはね・・・穴に潜って兎を狩るために改良された猟犬なんだ・・・彼らも姫ちゃんの猟犬。姫ちゃんは只忠誠を誓うだけの人間を側にはおかないから、侮っちゃ駄目だよ」

「・・・・なるほど、俺としたことが・・・・。外見に騙されるな、とあれほどたたき込まれたのに。用件を聞こう。」
冷静になった理人はそう言いながら、覇龍皇をかつぐ。
「ただ、誠一達はいないんで、良かったら出直してきてくれ。・・・・もし、それ以外に、仲間を傷つける用件があるなら、全力で相手をしてやる!!!」
理人は暗路達に殺気を送る。
抑えてはいるが、研ぎ澄まされた殺気を。
それに同調して、剣護と瞳も殺気を少し、解放した。
それでもさっきと同じおどおどした感じの暗路。
殺気に臆してるのかそうでないのかさっぱり分からない。
後ろに控える2人の少女は身構えるが、暗路はそのままの体勢である。
「敵か味方かだけで物事を判断するのはいけない事だよ・・・見えるものも見えなくなるから・・・それに、僕は友達と戦う気はないんだけどなぁ・・・」
「『あの女』が友達なんて・・・暗路様を誘惑するのにっ!」
「オッパイ大きいからって!・・・暗路様を誘惑してイケナイ事する事ミエミエなんだからっ!」
どうやら暗路の中では誠一は男の友達、空と緑の中では女で恋敵であるらしいのだ。

「なるほど、誠一も大変だな。男としてダチと付き合うとそのダチの彼女に女として嫉妬されんだから。」
笑いながら、理人は暗路でに背を向けた。
「茶でも、飲みながら話を聞こう。後、俺は別に生徒会と、敵対するつもりはないさ。俺にとって敵は、ダチや仲間に危害を加える奴だ。たまたま、そいつらが生徒会に多いだけさ。」
そう言って、理人は宿直室の机の前に座った。
「さっきも言ったとおり、誠一はさっきあいつの弟とどっかに行っちまってここにはいない。伝言があるなら伝えておこうか?」
そう言いながら理人は煎餅をかじる。
「ん〜、やっぱり、本人に直接言うよ。」
暗路は茶を啜る。
「・・・・さっき、お前は公主の為なら、意志もプライドもいらない、って言ったよな。」
理人が真剣に聞く。眼には力がこもっている。
「言ったけど、それがなにか?」
「気に入らないな。お前らが公主の為に働くのは勝手だが、さっきの発言は『あいつら』に対しての冒涜にしか聞こえねぇ。」

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