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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 145

美少年誠二は、女性なら誰でもがうっとりするような笑顔を振り撒く。
「兄ちゃん、生理が終わったはずなのに女の子のまま・・・おかしいと思わなかった?」
「お前が何かしたのだろう・・・迂闊にも気付かなかったけど・・・」
「まぁね。兄ちゃんを犯して孕ませて男に戻さないと言うのが僕的にはよかったけど・・・今回は多分ノーマークの晶に術をかけて貰ったんだ。最初の接触の時にね・・・」
「で・・・それだけを言いに来たんじゃないのだろう?」
二人はにこやかに会話してるが、内容は剣呑な物だった。
お互いに笑っているのは表情だけ・・・目は決して笑っていなかった。

「全くもって不快だわ」
主姫がまるで、この世の終わりが来たような表情で呟いた。
「何が不快なのでしょうか?やはり…」
「そうね。革命派の連中よ」
恭介の発言を遮り先に答えを言う主姫。相当ご立腹なのだろうか。
「特にあの北川才英…だったかしら?何故あのような弱輩者が、私と肩を比べて生徒会長をやるなんて事になるのかしら?まぁ、誠一なら分からないでもないのに…」
主姫が小さいため息を吐いた。本当に珍しいことだ。まだ、誠一に未練でもあるのか?
恭介がそう感じているとき、主姫は決断をしていた。「よろしい、私自ら北川才英を叩き潰しに行きます」
「何を仰いますか公主様!そのような事は我々ロイヤルガードにお任せ下されば、必ずや任務を遂行…」
「あなた達が腑甲斐無いからこのような事態になっているのです」
主姫は恭介のほうを振り返り、言った。
その言葉と瞳は、背筋が凍るほど冷たかった。
しかし、それでも恭介は食い下がった。結構勇気が必要だった。
「ならば、彼女を呼びましょう!彼女なら適任です」「彼女…?一体誰の事かしら?」
主姫の眼が何故だか判らないが、益々怖くなった。
恭介は唾を飲んでごくり、と喉を鳴らせてから言った。
「北川英桃です」主姫から返事がない。彼女の存在を思い出しているのだろうが、この沈黙は恭介にとって心臓破裂寸前だった。
「ああ、思い出したわ。」
やっと主姫が口を開いた。そしてこう続けた。
「しかし、同じ北川という姓を持つということは、血縁関係があるという事かしら?」
「いえ、本人は違うと言っています。ですが実際のところは、定かではありません」
当たり前だが、恭介は主姫の台詞を遮ったりはしなかった。
「能力も体を火炎に変化させると大変似てはいますが、火と水では正反対ですし」

「あら、そんな貧弱な能力なの?」「たとえ貧弱な能力でも、鍛え上げれば最強の能力へ昇華するのではないでしょうか?」『ないでしょうか?』などという遠回しな否定であった。『します』と断定したら多分×××な事態になってしまっただろう。

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