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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 143

「学年トップクラスの絵里子や要領のいいマコちゃんがそうなるんだから・・・それ単なる嫌がらせなんじゃないの?」
「だろうね・・・まぁ、あれぐらいではみんな死なないし・・・」
ここは夜栄の部屋。
要から聞いた夜栄は苦笑した。
実の所、要領のいい誠一や夜栄は成績悪くない。ただ、2人とも共通して平均以上取れば満足するタイプなので必要以上やらないだけである。
要は成績上位の方だし、絵里子は学年主席の主姫と争うぐらい成績がいい。どんな教科もまんべんなくこなすが、特に語学が良かった。
と、言っても語学に関しては一族、烏にとって必須なので奈々子でさえ得意としている。
幼少の頃から、外国語、方言等の語学、戦闘技術、特殊工作技術、閨房術(エッチの技術)等、暗殺、情報収集に必要な技能を厳しく叩き込まれている。
だから学校の成績の悪い奈々子でさえ、語学の方はすこぶる得意で、15カ国の言語を扱い1時間で現地に溶け込める特技をもっていた。

「それで、一族の動きは?」
「悪いね・・・こっちに有利な条件はないし・・・お館の須佐之男命、夜栄様の建御雷之男神(たけみかずちおのかみ)の力は強力でも、向こうにも八百万の神々の力を使える一族の方は多いしね」
ぶっきらぼうに夜栄に答える要。
神々の力をその身に降臨させ、強大な力を使う一族は、正直敵に回すと厄介なのだ。
「一族の長老達はマコちゃんを支持してるけど・・・麟華姉さん、長老に受けがいいからねぇ・・・」
「うん、一応俺の親父がこっちに来るって言ってたけど、やっぱり3隊が限度だって・・・しんどいね」
要も言葉を返す・・・当面この2人にとってはテストよりこっちの方が大問題なのであった。

ある平和な(?)夏の昼下がり、テストの結果勉強会参加組が見事に仲良く補習を受けていた。
「奴ら二人、いつか絶対ぶっ殺す!」
と物騒な事を言ってるのは全く恐くない刹那。
「こ、この私が補習だなんて、ウソでしょ・・・?」
とかなり堪えている様子の絵里子。
「あははは・・・体調管理もテスト勉強。しょうがないよ〜。」
などと一同の神経を逆撫でするのは無事だったにも関わらず補習参加のやなく。すると遂に、
「私語厳禁!お前らが終わらんとこっちも帰れんのじゃ〜!」
つたやの怒号が響き渡った・・・。
はっ!・・・っとそこで目を覚ました刹那。
此処は保健室で、さっき頭から煙を噴いて運ばれてきたばかりであった。
まるで正夢のようで、背中に冷たいものが走った。
「銀城っ!、頼む!、勉強教えてくれっ!!」
銀城にしがみ付く刹那。銀城はそんな可愛らしい刹那の頭を撫でた。

「ははは。そんな時は僕にお任せですよ」
ってな感じで現れた黒髪、眼鏡で背が低い少年。
元斎だった。
刹那が、てめぇ!今更何しにきやがった!、と言う前に
「いやはや、ですから僕がしたいのは『復讐』ではなく『制裁』ですから。別にあなたを不幸のどん底に貶めようなんて気はない訳で、ただ昔のことを反省して欲しいなーって、事なんですね。分かってもらえると嬉しいです」
元斎の眼鏡の内側は、少し嬉しそうでいて、少し悲しそうだった。

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