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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 140

そのころ…「フフフ…よくもまあベラベラとしゃべるものだね…」「そんなことよりも本当に霊剣は譲ってくれだろうね?」「ああ、僕は邪魔な奴さえ居なくなればそれでいい…いつまでもあの男に従うつもりもない…君は僕が公元の姫君を相手している間に教授を殺してくれればいい。」「スゴい自信だね…しかし兄ちゃんは…強いよ…それに橘理人も厄介だ…」「確かに霊的にダメージを与えられる彼らの攻撃は僕と刀機の弱点でもあるがね…まあ見てなよ…面白いショーになるよ…」
所変わって再び保健室。光一の決意を聞かされ一同はすっかり静まりかえっていた。その静寂を破る様に、
「?さっきから何か変な音、聞こえない?」
と奈々子。そこへ、どこからともなく啜り泣く声が。
「確かに聞こえるわね。でも、何処からかしら?」
と絵里子。すると悠理が、
「何を言っている?物置からだろう?」
と言った。暫く考え込む一同(悠理を除く)。そしてほぼ同時に気付いた。

『みことだ!』
そして、当のみことは暗〜い物置の中で体育座りをして、
「ヒック・・・みんなして僕の事忘れちゃってさ〜・・・いいもん、一生ここに居てやるんだから。」
などと物騒なんだかどうだか分からないことを呟いていた。すると突然戸が開き、今迄に無い笑顔を浮かべた光一が手を差し伸べ、
「そんなとこにいちゃドジッ娘メイドロボが作れないじゃないか。さあ、出てきなよ。」
と爽やかに言った。みことはその手を力強く掴む。そして二人は、
『同志よ!』
と叫ぶと熱い熱い漢の抱擁を交わした。熱い熱い漢のベーゼ、は何とか寸前で我に返り事無きを得た・・・
「なるほど…ね」
漢の抱擁が交わされている風景に苦笑、または自嘲にも見える笑みを浮かべるつたやは極小さく呟いた。
初対面といえど、実力ある皆に警戒心も与えずすぐにとけ込んだ光一、それと似た感覚にこの学園OBには覚えがあった。一見ただのカリスマにも感じるが紛れもなくこれは「能力」だと。
それは主姫、誠一等、高位の能力者だけが持ちえる能力。
圧倒的なポテンシャルがあって初めて成立するシロモノなのだ。
(しかしやね・・・)
彼ら高位の能力者が持ちえるはずの、その『カリスマ』的な能力・・・この中で月とスッポンどころか、ミジンコやゾウリムシ程度の能力者、北川才英から感じるのである。
その事に誰も気付いていないようだが、才英は、桐生悠里、久遠眞澄から無償の愛を受け、間野甲良、御堂勇牙、黒鉄巌と言う一癖も二癖もある曲者を従わせ、あの性と暴力の申し子、今泉姉妹まで制御してしまったのだ。
考えてみれば凄い話であるが、才英個人に騙されてそのあたりが見えなくなってるのでは・・・そう思える節もあった。

つたやのそんな思索の間、部屋は人が増えつづけていた。
嬉舞羅ぬえ、チャン・ユン、御堂凛・・・そして今泉姉妹。
勿論、チャイナドレスに着替えている。
いつのまにかここはチャイナドレスのハーレムと化していたのだ。

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