PiPi's World 投稿小説

香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 127
 129
の最後へ

香港国際学園 129

「貴様は仮にも主姫と肩を並べて、生徒会長になる可能性があるのだろう?理由は主姫の独裁を防ぐためにな。だがもしもその時、コートの女とジャージの女が死んでしまっていたらどうするつもりだ?」
才英には、悠里と眞澄のいない自分など想像もつかなかった。
「お前は自分が危なければ、あの二人が必ず助けに来てくれると思っているのだろう。
だがな戦場ではそんな甘えは見せない方が良い。死ぬのはお前ではない誰かかもしれんぞ…」
考え込む才英を見据える刀機。
「だかな…お前とて運命を切り開く力がない訳ではあるまい?あの二人には、戦うお前の背中について行こうという決心があるのだ。」

言いたいだけいうと、刀機は一瞬だけニカッと笑った…ような気がした。
「そう…だよな…ここんとこ周りに集まる人達に任せっきりで…何にもしない癖に理想ばっか語って…」
才英も何か悟ったように笑い返す。刀機はまた普段通りの仏頂面に戻る。
「判ればいいのだ…所でつかぬ事を聞くが最近は十字架に架けられるのが流行りなのか?」
「…」
ふるふると首を振り泣きはらす才英。
「…前の会合からずっとこのまんまだよ…」
すっかり衰弱してしまい、液化能力で脱出すらできなかったのだ。うぅむ、と唸る刀機。
「冗句の類はよくわからんが、ここは放置するのが『ゆ〜もあ』かな?」
「それ…冗談だよね…」
ばたん、がちゃり(戸締まりヨシ施錠ヨシ!)
「お〜い」
………。

「君の旦那殿は人を呼びに行くだけなんに、こんなに時間がかかるんか」
ところ変わって畳部屋にて…ひとくくりにした三つ編みの女が茶をすすりながらぼやいた。

「いつもの事です」
無表情のままサラリと答えたコートの美少女に、女は苦笑しながら「そうか」と頷くしかなかった。

ここは宿直室らしく、こじんまりとした空間になっており、茶の間隣の布団が敷かれている部屋では銀城が静かな寝息をたてていた。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す