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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 120

二人は懸命に奉仕する少年から腰を引かせた。
「そ…そんなぁ…」
「言ったはずですわ…お口で満足させられなければお尻…」
今泉姉妹が才英に『殺さず』の誓いを立てたという噂から、挑戦者が絶えないのだ。武装した不良生徒の一団を、逆刃の刀とゴム弾使用のショットガンだけで撃退。そして…
「いただきま〜す」
「ヒイィッ!」
場所はかわり、校舎内での出来事。悠里が一人で歩いていると、
「もしもし、そこのお嬢さん」
と声を掛けられた。
振り返るとそこには小柄で黒髪の少年がいた。
「何か用か?」
悠里が素っ気なく答えると
「才英さんの頼みで、刹那さんと、銀城先生をお連れしたいのですが」と返ってきた。
悠里がそんな事は聞いていない、と答えると、その少年は
「あっ、才英さんだ」
といって悠里の真後ろを指さす。
「えっ?」
悠里が振り返った。
そして視界が暗転したのだった。
そして少年、元斎はコートをあさり始めたのだった。「あわわわ、下は裸ですか〜?勘弁して下さいよ〜」とかなんとか言いながら、目的の二人を探し出した。まるで手品のようにコートから出てくる二人に、元斎はただただ感心していた。
刹那が用件を尋ねると、ここでは場所が悪い。人のない場所にしてくれると嬉しい、と元斎は答えた。
その希望は叶い、三人は保健室に向かった。
「それで、用件は?」
改めて刹那が尋ねた。
元斎は答えずに、「おや、その指輪はまさか刹那さんからですか?いやぁ、お二人がつき合っているという噂は本当だったんですね?」
と銀城に問いかけた。
銀城は、ああ、とだけ答えた。
「その指輪見せて貰えると、嬉しいですね」
と言って、銀城の手を取る。
そしてそのまま、銀城の腕に間接技を極め込んだ。
「なっ…!貴様、一体何の用だ!」刹那は今日三回目の問いをした。
そして
「まぁ、強いて言うならあなた方の幸せをぶち壊しに来ました」
と元斎は答えた。
刹那が意味を理解できずにいると、元斎はこう続けた。
「僕を知っていますか?多分知らないでしょうが。
僕はね五年前、あなたに父を殺されたんですよ。父は軍人でしてね。厳格ですが、僕は尊敬していました」元斎は淡々と続けた。
「あなたは今まで僕の父のように、沢山の人を殺しましたね?
つまり沢山の人の親、恋人、友人を殺してきたんだ。沢山の人の幸せを奪ってきたんだ。その過去から目を逸らし、自分だけ幸せになろうだなんて、甘すぎると思いませんか?」

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