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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 119

主姫は一時苦い表情を浮かべるが、直ぐにいつもの強い意志のこもった表情に戻った「あなたも用心することね・・・」「ふ・・・貴様らしくないな・・・」刀機はそう言うと消えていた・・・「(あなたを支えるために力を求めたのよ・・・)」主姫は消えた刀機の幻影を見つめていた・・・

一方、才英は相変わらず会議室にいた。
ここにいるのは才英、悠里、眞澄、理人、夜栄であった。
「鈴木君・・・家の方は大丈夫なの?」
尋ねる才英に夜栄が首を振る。
「大丈夫じゃないわよ・・・そもそもこの問題は鳳家の問題なのよ。他家が口出しする問題じゃないの・・・だから鈴木家当主であれ一族の賛同を得れないし、当主個人で動かせる烏も少ないわ・・・」
夜栄は溜息をつきながら話を続けた。
「私の家だって、当主であるお父様、それからお兄様もこの争いに関与しない立場だから・・・動かせるのは私直属の『因幡衆』一隊のみ・・・マコちゃんだって、ここにいる要を加えても『熊野衆』二隊動かせるかどうか・・・誠二君達は鳳の『鞍馬衆』全てを動かせるから圧倒的に不利なのよ・・・」
「だが、いくら烏とは言え、あんなバケモノに比べればたやすいもんだろ」
理人の言葉に夜栄は髪を掻き上げながら言葉を発したのだ。
「だと・・・いいけどね・・・後ろを見てみなさい・・・」
理人が後ろを見ると、ずらりと並ぶ山伏姿に烏の仮面の者達・・・全く気配も感じさせずにそこにいたのだ。

理人の背中に冷たいものが走った。
戦場で生きてきた理人にとって、気配を感じさせず後ろに立たれた事はほとんどなかった。
いとも簡単に後ろを取ってのけた彼らに戦慄を感じてしまったのだ。
「くっ!・・・」
次の瞬間、烏の神速の杓杖の一撃を交わしたのは流石と言うべき・・・それどころか、飛びのきざまに体勢を立て直し、その烏に拳を繰り出してみせたのだ。
その拳を受け止め、ふわりと後方に飛んだ烏は、おもむろに仮面を取った。
「ボウズ、久しいな・・・ずいぶんと成長したじゃねえか・・・」
顔中に無数の傷、片目は無残にも潰れた髭面の男・・・理人はその顔に見覚えがあった。
「あんたか!、九頭竜の親父!・・・ソマリア以来だな・・・」
意外な人物との再開に理人は顔を綻ばせた。その理人に才英が聞く。
「知り合い?・・・」
「ああ・・・俺の師匠の一人で、トラップのかけ方や無音暗殺術を教えてくれた人だ・・・まさかあんたが烏だったとはな」

九頭竜と呼ばれた男が口を開く。
「まあ、俺の今の仕事は夜栄様を守護する事だ・・・お前に会うとは思わなかったがな」
後ろに仮面の人間に囲まれ、居心地悪そうにしていた才英の後ろ・・・そのうちの2人が仮面を取った。
「僕達は浮気性の才英先輩を守るために来たのだ!・・・」
「ボク達、何から守るんだろうね・・・誠一様?・・・それとも誠二様?・・・」
それは会合のときにいたそっくりの双子の男の子と女の子南尾蒼士(みなおあおし)と美朱(みあか)であった。
「まあ、私と彼らで才英君は守るから・・・理人君は個人的に動きたいでしょ・・・九頭竜、フォローしてあげて」
「ああ、助かる・・・俺はもう少しヤツ等を探ってくる・・・九頭竜の親父頼むぜ!」
「ふふっ!、ボウズがどこまで成長したか見届けてやるぜ・・・」
理人と九頭竜はそう言うと、会議室から出て行ったのだ。

「茜、ご存じ?…」
かぽっ…
「生徒会と革命軍その他の共同戦線…ですか」
ちゅぱっ
「どうなっちゃうのかしらね〜?」
じゅるるっ…
「……。」
一応、才英達に協力的な今泉姉妹。とはいえどこに所属する訳でもない、学園のカオス代表格的存在。この前の全面衝突以来、無益な殺生は行っていない。が…
じゅぽっじゅぱっ

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