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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 118

自嘲気味に笑いながら、悲しそうな目で理人は答えた。
「ご、ごめんなさい。」
「いや、いいんだ。・・・俺も刹那と同じくらい人を殺した。戦場でだけど、それは俺の一生の罪だ。今、ここで殺されても、俺は誰にも文句はない。後悔があるとしたら、リィナを守れなかった事だけだ。あの義手の男から!」
理人は知らない。その義手の男がこの学園にいるのを。才英達も知らない。理人の本当の過去を。その過去は理人と義手の男、ゴルドーが相対した時に明かされる・・・。

一方、誠一はある場所に向かっていた。
歩いていると、ふと背中に気配を感じた・・・「僕を探してたみたいだね?兄ちゃん」「誠二・・・晶は一緒じゃないのか・・・」誠一は誠二のほうを向かずに問う「晶は部屋で寝ているよ・・・」「そうか・・・」「ハハハ!!何かしみったれてるね・・・僕を殺すつもりなのかい?」
「まあ、今の兄ちゃんには無理だけどさ・・・」誠二は後ろから誠一を抱きしめると、ギュッと胸を鷲づかみにした。「あんな虫をかくまって何になるの?」誠二は抱きしめたまま言った「おま・・・知っていたのか?」「兄ちゃんにしては迂闊だね・・・兄ちゃんの動向は一族の忍に常に監視させているんだよ」「何?そんなはずは・・・」「彼らは兄ちゃんも知らない凄腕さ・・・女の姿じゃ見つけられないよ。フフフ」誠二は胸への愛撫をやめ、冷たい声で言った「才英君たちに用心を怠らないように伝えておいてよ」
「くっ・・・誠二!おまえ!!」誠一は後ろに組みかかろうとしたが、そこには既に誠二はいなかった・・・「誠二・・・おまえをここまでにしてしまったのは・・・僕の罪だ・・・」誠一は何もない空虚をただただ見つめていた・・・
そのころ主姫は生徒会室に戻っていた・・・そこには恭介の姿も見える「茶番ですね・・・あなたと対等にたとうとは」恭介は主姫が席につくと話し始めた「しかし、いつまでも現状を続けていては、一向に事態は好転せんぞ?」「刀機・・・貴様か」「近頃、やなくと貴様はやけに革命派と接触しているようだが・・・」「我らに立てつくつもりか?」「オレは貴様たちを支持したつもりもないがな・・・」「ふん・・・青に目覚めていない貴様は主姫様はおろか、俺の敵ですらない・・・」「その過剰な自身を鈴木に見透かされたのだろう?」「くっ・・・この場で・・・」
刀機は恭介の言葉を無視し、主姫に近づいた「恭介をもてあそびにきたわけではないのでしょう?」刀機は無言で一枚の写真を手渡した「理事会にはあの男が関わっている・・・」主姫は写真の男を見ると驚きの表情を浮かべた「生きていたの・・・白の・・・アドルフ・・・」「まだ表立った動きはない・・・ファントムを指揮しているにすぎないが、いつか、近いうちに俺やおまえを狙ってくるだろう・・・」「十年前、あなたの力の暴走で死んだはずでは・・・」「俺たちは奴を甘く見ていたようだな・・・」「ふふ・・・来たければくればいいわ・・・」「強くなったな・・・変わったと言うべきか・・・」「一人で立つには・・・」

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