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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 117

「仲直りって。じゃあ、この学園は?」
「俺は主姫が生徒会長を続けるのがいいと思う。ただし、独裁的行為を謹んでもらうため、才英とのW生徒会長で、っつーのが俺の考えだ。ついでに、誠一をもう一人の副会長にして、今荒れに荒れてる学園の治安を元通りにしてもらう。その他もろもろのお家騒動も片づけてもらう。ファントムの量産体制が確立するのはしばらく先だろうしな。どうだろう?お二人さん、何か意見は?」
理人が主姫と磔になってる才英を交互に見る。
「いい話だけど、あなたが仲を取り持つの?」
「発案者は俺だしね。」
「納得いかないわ。あなた、私や誠一より弱いもの。」
「じゃあ、あんたら並の実力者ならいいのか?」
「考えてあげるわ。」
「・・・幻柳、そろそろ出てきたらどうだい?」
理人に呼ばれると、幻柳が風のごとく現れた。
「久しぶりですね。理人。」
「ああ、あの時の腹への本気の一撃。マジで痛かった。」
「本気?本気なら、あの時点であなたの内臓は口からはみ出してましたよ。まぁ、過去は流して、この場は私が取り持ちましょう。どうですか?」
「だけど・・・わたくしは、わたくしに服従するもの以外、信用はいたしませんわ・・・貴方方がわたくしに忠誠を誓うなら考えてあげましてよ」
主姫はそう言いながら悠然と席を立ち上がる。
「俺は甲良みたいに一時的にも犬に成り下がる気はないぜ!」
勇牙も主姫を睨み付けながら席を立った。
「誰が犬だ!・・・俺だって、もう対等の関係でしか手を結ぶ気はないっ!」
甲良も同じく席を立ったのだ。
「野良犬とわたくしが対等?!・・・身の程をしるべきじゃあありませんこと・・・」
「何だとぉーっ!!・・・」
そこに流れるのは一触即発の空気・・・彼らとて今までの利害関係を忘れて手を組むには、まだまだ障害があるのである。
「一度解散するしかありませんね・・・これではどうもしようがありません・・・」
幻柳の溜息が、この会合の終わりを告げたのだ。

「なんでっ!・・・分からないんだよっ!」
机を叩き憤慨する理人・・・ここに残ったのは理人、刀機、才英、悠里、眞澄、誠一、夜英だけであった。
「主姫は極度の人嫌い・・・全く人を信用していないし・・・御堂先輩はむしろ学園の無秩序を歓迎している・・・間野先輩が一番話しになるはずなんだけど・・・いかんせん発言力がなさすぎる・・・」
誠一は溜息をつきながらそう言った。
女の子になっている誠一は、女子の制服姿・・・肩に持たれ掛けさせている2本の刀が、この可憐な美少女に場違いな感じを与えていた。
「仕方ないわね・・・それじゃあ、私達は、我が家の問題を先に片付けましょうか・・・」
こちらは女の子に戻っている夜英・・・彼女は制服ではなく、巫女姿である。
「それも重要だけど・・・僕は会っておかないといけない人物がいるんだ・・・」
立ち上がる誠一・・・彼女(?)の顔は落胆の色はなかった。
「まぁ・・・なんとかなるさ・・・たぶんね・・・」
理人と才英に男を萌え狂わす笑顔を向けそう言ったのだ。

才英は誠一の魅惑の笑顔にトロンとするが、理人はそんな才英を不思議そうに見ている。
「珍しいわね。誠一の殺人笑顔になんの反応もしない男も。」
誠一が出ていってから夜栄がこれまた不思議そうに見る。
「それとも、好みのタイプじゃないの?」
「可愛いとは思うが、やっぱ男だしな、正体。それに、俺にとっちゃ美咲が一番だからな。」
「いいわねぇ。美咲ちゃん、そういう事言ってもらえて。初めての恋人?」
「・・・・いや、2人目だよ。」
「フったの?フられたの?」
「・・・・殺されたよ、目の前で・・・・。」

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