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香港国際学園〜第二部〜二章
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜二章 2

「…誰なんだ?こんな厄介な物、造ったのは…」



「う〜ん…やっぱり下りもののお茶はおいしいね…」
その厄介な物の発明者、倶利伽羅みことは同名の神社の茶室にてお茶を楽しんでいた。向かいに正座する大阿門玄人。
「して、師匠…両性化光子砲を現在の科学技術でのみ造られたのは、やはり…」
「察しがいいね…そう、学園の医療スタッフに対抗策を造らせ、元に戻すためさ。まぁ、ビルサイズになると思ってたけど…さすが香港。なぁ、玄人?君は目的にも気付いているんだろ?」
「はい…人工的に神の眷属を生み出すためでしょう?」
「当り…ある限られた家だけなんてずるいだろ?」
「はぁ…」
「それに彼等には素質があったし。君を両性にしても…ねぇ?」
「うむ…気持ちの悪いだけであるな。」
「アハハッ!だろ?そういえば、玄人…君はE組に転入するそうだね?ほら…銀髪の彼女と無口な…そう、レイナちゃんと晶ちゃんだっけ?…と一緒にさ…」
「はい…」
「…西珠久には利用されないよう気をつけなよ?」
「わかっております…先日も魅了をかけてきました。危うく我輩も…」
「へぇ〜…君程の男が魅了されかけるなんて…相当の術士だね〜」
「ふむ…奴の目論みを逐一、伝えましょう…」



「へっくしょん!」
「あら?風邪ですか?薬なら…」
「いや、芽衣子君…結構だよ。誰かが噂でもしてるんだろう?」
「なら、良いんですが…」
西珠久は目の前の印刷されたF組の主力メンバーのデータに視線を戻した。
「強いですね…ヴィンセント君の転入により主力メンバーの能力ランクがBからB+に上がりましたし…」
「うん、普通科最強クラスだろうね…昨日までは。」
「え!?」
「僕と某の本気に多重能力者大阿門D玄人の転入…今のウチは特別科とも五分だよ?」
「はあ……しかし彼もまだ本気を出してはいない……と言うより出せない状況にあると思われます。特別課に送った斥候の情報で興味深い情報が……」
手に持ったファイルの中から一枚の紙を取り出し、珠久に渡す。
「へえ……特別課に行ける斥候なんてどこから用意したんだい? ……これは……鎖かい?」
手渡された一枚の紙には傲岸不遜に笑うヴィンセントの写る写真
しかし、写真のヴィンセントの体には幾重にも重なり、締め付けている大きな鎖が巻き付いていた。

「はい、恐らくは封印の類かと思われます。なのでそうやって相手を見くびるのは……」
芽衣子がそう言いかけたところで珠久は資料を机に置き、立ち上がる。そして出口に向かいながら口を開いた。
「見くびる? 僕は今まで一度も相手を相手を見くびった事なんてないよ? 僕が相手を敵として見たときは例外なく、全力で戦っているからね」
教室を出ようとしたところで珠久は振り向き、付け足すように言葉を紡いだ。

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