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ファッションの学校
官能リレー小説 - 学園物

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ファッションの学校 7

「さ、楽しませてもらうよ。」
亮は美佳の顎に手をかけ、美佳の目を覗き込んだ。
その目は狂気に燃えていて、美佳は身体がすくんでしまう。
亮が美佳の唇を再び奪おうとした時―
バタン!
突然、ドアが開き、何者かが突進してきた。
「うぉぉぉーっ!」
一瞬にして、間合いを詰め、次の瞬間には、亮は3メートル程ふっとんでいた。
ドン、ガシャン…激しい音をたてて亮はホールの椅子に突っ伏したが、すぐに立ち上がり、視界に侵入者をとらえる。
「おまえか…健…なんでここが?」
「さっき二人の奴が話してたのを聞いたんでね。ちょっとしめて聞いてみたんだよ。」

「やれやれ…血気盛んなこったね。僕を怒らせた罪は重いよ。」
亮は横っ飛びして、自分のバックから、洋裁用のハサミを取り出した。
「さぁ、出ていくなら今のうちだよ。」
亮の目は真剣だ。が、健はひるまずに左足を前にして身構えた。
その構えが素人のものではないことは誰の目にも明らかで、闘気が健から吹き出す。
しかし、亮は気圧されせず、一気に健との距離を詰める。
「死になよ!!」
亮のハサミが一閃、健の胸をとらえた……かに見えたが、健は半歩ひくことでこれをすれすれでかわしていた。
そして、ひいた左足の上にあった亮の身体に、渾身の膝蹴りをいれる。

「がっ…!」
健の膝は亮の水月(みぞおち)にまともに入る。
思わずうずくまる亮。刹那、その後頭部めがけて、健の利き足である右のかかとが振り下ろされた。
ガスッ…ドサ…
健のかかと落としはまともに亮に命中し、亮はそのままうつ伏せに倒れこむ。
「寝るのはえ〜よ、まだ蹴りたりね〜っての。」
健は倒れこんだ亮の側頭部を軽く蹴って美佳に向き直った。
「美佳、大丈夫か?」
健は美佳の鎖を外してやる。
「う、うん。ありがとう。」

「ほら、早く服着ろよ。」
健は目を背けながら、美佳をせかす。
二時間ぶりに、美佳は普通の服装になった。
「いいか?そいつが起きる前に行こうぜ。」
「う、うん。」
美佳は健に連れられて、大学の近くの喫茶店にきていた。いわゆるカップル喫茶、というもので席は完全に個室になっており、外からは何も見えない。
他人の目をはばかる為の健の配慮だったが、二人とも喫茶店の雰囲気に呑まれ、入った瞬間からおかしな気分になってきていた。
「だいぶヒドい目にあったみたいだな?昨日は助けなくてごめんな。気が動転してて。」
「ううん。」
美佳はそう言って、健に肩をよせる。

空手一筋だった健は、女の子と付き合ったことなどなく、この状況に心臓が止まりそうだった。
美佳の美しい裸が、健の脳裏をちらちらと横切るが、どうすればいいか分からない。
「み…美佳…」
勇気を振り絞って美佳の肩を抱き、強く抱き寄せる。美佳は抵抗せず、健にもたれかかる形になった。
この状況は、更に健を緊張させることになった。美佳の柔らかな双球が、健の腕にしっかり押し当てられる形になったからだ。
健は、完全に固まった。その様子に美佳も気づき、美佳は自分がリードすることを心に決め、行動を開始する。

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