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転生して・・・
官能リレー小説 - 孕ませ/妊婦

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転生して・・・ 49

ある種、俺にとって前世の因縁だ。

ともあれ、そんな欲望は後回し。
今日は冴子を完膚無きまでに叩きのめさなくてはならない。
大人げないとは思うが、これは売られた喧嘩だ。
買うしかない。

早速リビングに通されて示された場所に座る。
少しずつ場所を離されて小さなテーブルが置かれ、俺と瞳の位置はかなり遠い。
まあ、冴子の意図だろう・・・

因みに教科は聞いていない。
冴子と涼子は示し会わせる事もできるが、それはハンデとしてくれてやってもいいだろう。

「問題は40問、時間は一時間ね」
「はい、宜しくお願いします」

プリントが逆さまに置かれる。
裏の白紙を見ながら、俺は静かに時を待った。

「初め!」

プリントをひっくり返し問題を見る。
問題は算数。
いや、内容は中学レベルなので数学と呼んでもいい。

ざっと目を通して答えを書いていく。
最後まで書き後はチェック。
ここまで10分。
割と慎重にやったが、これなら冴子にプレッシャーを与えれるだろう。
俺は立ち上がり、涼子にプリントを渡し微笑む。

「できました。向こうで待ってますね」
「あっ、えぇっ?!、大丈夫なのっ!」

涼子の驚いていたが俺は構わずその場を離れてダイニングの椅子に座る。
驚いたのは涼子だけでなく冴子も明らかに動揺してペンがふらふらと揺れる。

とりあえず動揺させた。
後は瞳がどこまでやるかだ・・・

俺は静かに様子を見守る事にした。


結局、冴子がやり終えたのは40分。
それもかなり慌てて書き込んだ感じだ。
瞳は時間一杯使って見直して終了。
これは例え負けても誉めてやっていいだろう。

そして、三人の回答を涼子が添削。

「冴子、32問・・・瞳ちゃん、34問・・・卓也くん、40問!」

冴子の顔が青くなった。
それはそうだろう。
ガチの勝負で出た結果だ。
信じたくない現実に青くなるしかないのだろう。

「冴子ちゃんは自分のペースで慌てずやるべきだよね」

俺は貰ったジュースを飲みながらトドメを刺してやる。
青くなる冴子と違い涼子は若干嬉しそう。
そりゃあ親として勉強できる友達は歓迎だろう。

「卓也くん凄いわねっ!、これ中学レベルの問題なのよ!・・・もしかしてどこか受験するの?!」

目を輝かせて聞いてくる涼子。
受験させようとする親からして気になるのだろう。

「盟皇(めいおう)学園を受けるつもりです」

俺が名前を出したここは有数の進学校だ。
恐らく冴子の志望校より2ランクは高い。
冴子や瞳のレベルだとかなりきつく、あと2年間みっちり勉強してどうかと言った所だ。

勿論、ここを選んだのは進学校ながらも自由な校風と、俺が次の事を考えるにちょうどいい立地・・・

いずれ沙菜は離婚させる。
その為の証拠はバッチリと揃っているし、後は由美や瞳の事を考えてのタイミング次第だ。
そして離婚後、学園の近くに住むに適した場所もリサーチ済み。
何せ沙菜と由美には子供を沢山産んで欲しいしな。
あれこれ詮索されにくい土地がいい訳だ。

「凄いわね!、どこか塾に行ってるの?!」
「いいえ、必要なのは毎日の勉強習慣ですから」

涼子は目を輝かせて食いついてくる。
いい傾向だ。

だが、だからと言って冴子を簡単に仲間に引き込もうとは思わない。

「じゃあ、今日はお邪魔しました」
「また来て欲しいわ卓也くん」

暫く雑談してお暇をする。
涼子は満面の笑みだったが、冴子はショックから立ち直れないでいた。
玄関で見送る顔は対照的だった。

瞳と二人でエレベーターボールまで歩いていると、冴子が駆け込んできた。
息を切らしながら、涙目で俺を睨みつけるが目には力が無かった。

「約束だから好きにすればいいわよ!!」

半分自棄だが俺は鼻で笑ってやる。

「なら、俺達に2度と関わるな」
「えぇっ?!、何よ!、それっ!」

俺の答えに戸惑う冴子だが、俺は冷ややかに言った。

「俺はお前なんぞ必要無い・・・瞳が居ればそれでいい・・・いくぞ」

その言葉に瞳は満面の笑みで俺の手を取る。

「ごめんね冴子ちゃん・・・たっくんがいらない子は瞳もいらないの・・・」
「な・・・なによそれ・・・」

瞳に手を引かれるままに俺達はエレベーターに乗り、冴子は泣きそうな顔でホールに立ち尽くす。
これでいい・・・
まずは突き放しておく。
どうせあの性格だから、いずれ突っかかってくるだろう。
その時の布石だ。

エレベーターの中で瞳はニコニコしていた。
今回は俺の言い付けを全て守れていた。
誉めてやっていいだろう。

「よくやったな瞳」

俺は自分より背の高い瞳の頭を撫でてやると、瞳は嬉しそうに笑う。
今回はご褒美とか以前に瞳は、よく自分が何をすべきかを把握していたと思う。
その辺りが俺にとって満足なポイントだった。

エレベーターを降り、マンションから出る。
そこから見える階段に冴子の姿があった。
よっぽど気になるんだなと思いながら、俺は彼女に見えるように瞳を抱き寄せてキスした。

「愛してるぜ、瞳」

微笑む瞳だが、それは何時もの無邪気な笑みでなく、決意を持った女の笑みだった。

「たっくん・・・瞳も愛してます・・・生涯をかけてたっくんの為になる女でいます・・・」

瞳の方から俺を抱き締めキス。
決意のキスに俺は身を任せてやる。

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