村の花嫁 7
お神酒。それは村の住人となった女のみが口にすることのできる特別な酒。
さくらたちが村の風習を受け入れているのは幼いころからの教育だけではない。
この酒も一役買っているのだ。
もっともそのまま出して飲めと言っても飲もうなんて思わないだろう。
少し効果が落ちるが、料理に混ぜる形にすればいい。
お神酒なので自分たちは口にできないが、村の女たちに毒味でもさせてやれば大丈夫だ。
残るは今の状況を作り出した元凶、恵美をどうするか。
もちろん村の女として迎え入れるつもりなので手荒なことはできない。
かと言って何もしないのでは村人たちが納得しないし、示しもつかない。
いったいどうしたものか。権兵衛は彼女をどうお仕置きすべきか、策を練り始めるのだった。