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喫煙乙女
官能リレー小説 - アブノーマル

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喫煙乙女 4

ツバサのママはクスッと笑って言った。
「うん…パパとかツバサとかは嫌がるから、隠れてね。それがどうかしたの?」
俺はダメもとで言ってしまった。
「おばさんみたいな…女の人が…タバコ…吸ってるの見たい…」
おばさんは黙って、俺を玄関先から中に入れてドアを閉めた。
「…いいけど、変な子ね。そのかわり今から『おばさん』じゃイヤ。『ユイ』って言ってちょうだい。」

ユイさんは灰皿を持って、ツバサの部屋へ俺を連れていった。
「ツバサの奴、私がタバコ吸うことチクッたから、この部屋をタバコ臭くしてやるんだ。」
そう言うと、ツバサのベッドに腰かけてタバコに火をつけた。
「こら…そんなに近づいて、煙たくないの?」
俺は速攻でユイさんの隣に座って、間近でタバコを吸う姿を見つめていた。考えてみれば、お願いしてタバコを吸う姿を見せてもらうなんて、ユイさんが初めて。まだ中学生くらいにしか見えないのに、タバコの煙に包まれるユイさんは、ステキな喫煙乙女だった。俺はユイさんに話しかけた。
「ユイさんは…」するとユイさんは俺に言った。
「ユイ、でいいよ。」
いくらなんでも友達のママに呼び捨てはないけど、ユイさんが言うんだから仕方ない。
「ユイ…は、いつ頃からタバコ吸うようになったの?」
「う〜ん、高校生の時かな。男よけに吸ってたの。」
「男よけ、ですか。」
「海水浴場とかにいると、男が声をかけてくるのよ。だけどタバコを手にしてればたいてい姿消してしまうわね。」
「そうですか…。」
「でも、キミみたいにタバコ吸う女が好き、なんて男がいたら逆効果だったわね。」
そんな話をしてたら、ユイさんがいきなり俺の口にタバコを寄せて来た。
「ユ…ユイ…どうしたんですか?」
「キミもひと口吸いなさいよ。」
「え…?」
「何、私のタバコは吸えないっていうの?」
俺はユイさんが差し出した、今までユイさんが吸ってたタバコを口にして吸った。意外とすんなり煙を吸いこんでしまった。
それまでも、タバコを吸ってみた事はあった俺。まともに吸えたことはなかった。だけどユイさんが口にもってきてくれたタバコは、すんなり俺の身体に流れこんでいった。
「ふふふ…」
ユイさんが笑って俺に寄りかかってきた。
「これでキミとわたし、共犯者だからね。」
そう言ってもう一度タバコをくわえて煙を吹きだすと、それを灰皿に押し当てた。

  ─────

バカ友が「なんでフーゾクの女性が、タバコ吸いながら客を待ってると思う?」と聞いたことがある。
「女性って男性と違って、タバコを吸うとオ●ニーした時と同じような、快感物質が脳の中に現れるんだって。
だから客を待ちながらタバコを吸って、エッチな気分を高めてるんだって。」

それの真偽はわからないけど、俺が喫煙乙女にいだいてきたどことなくエッチなイメージは、そんなことから感じとっていたのかな、なんて思ったりした。さらにそれを裏付ける(?)かのように、オトナの雑誌の『体験手記』でこんな一言を目にしてしまった。

…なんてったって、セッ●スのあとの一服は、最高に美味しいんです。…

俺、この一行を含んだ体験手記を、女の子に朗読させてカセットテープに録音してやろうかなと考えてたもん。

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