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幼なじみの従妹
官能リレー小説 - 寝とり/寝取られ

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幼なじみの従妹 4

と、美女が得意気に右の目の下を左手の小指でなぞる動作をした時。健一は思い出した。
「もしかして、天音(あまね)か!?」
「ピンポーン!時間制だったら間違いなく不正解判定だったよ健一君」
彼女、笹川天音(ささかわあまね)は俺のもう一人の幼なじみだ。
幼い頃、良く遊んだ友達なのだが――。
「お前、随分と女らしくなったな……」
天音は昔、俺と同じくらいの髪の長さでおまけに女子とではなく、男子に混じって遊んでいたので男と勘違いしていた。名前も当時の頃は男女の名の違いなんて知らなかったし。オマケに―。
「えへへ。ボクだってあれだけ時間が経てば成長するって!」
昨今では珍しいボクっ娘だったりする。
おかげで幼かった俺は天音を男だと信じて疑わなかったのだ。
「それにしても本当に久しぶりだね。最後に会ったのって確か小学校6年の夏休みじゃない?」
「そうだな。あの頃は何だかんだで皆仲良くやって。今だって変わらずこうしてみんなで――」
と、健一はそこまで言い掛けて話すを止めた。
人は時間と共に変わる。自分はつい先ほどそれを目の前で見てきたじゃないか。
「…健一君?」
急に黙った健一を不思議そうな目で天音は見た。
そして、長年の付き合いで表情から彼の異変もすぐに感じ取ったのだ。
「健一君。…もしかして、舞衣子に会ったの?」
「…っ!?」
天音の言葉に健一は目を見開いた。
「それじゃあサル吉と舞衣子が付き合ってるのも知ってるんだよね?」
頷く健一。
「…どう思った?」
「どうって…………見てられなかったよ。あんなの舞衣じゃない…!」
今でもさっきの光景が蘇る。サル吉なんかのチ○コでイカされる舞衣子の淫らな姿が。
「信じてたのに……約束までしたのに舞衣の奴は…!」
「…………ねぇ健一君。それ、本気で言ってるの?」
「あ、天音…?」
天音は氷のように冷たい目で健一を見ていた。
「全部舞衣子のせいにして被害者面してそれで満足かって言ってるの。舞衣子がこの10年間、どんな気持ちで待っていたかも知らないでさ………健一君にあの子を責める権利があると思ってるの!?」
健一は初めて見たかも知れない。彼女がこんなにも感情的になって、自分を非難するのを見たのは。
「あ、天音…?」
「…………」
天音はそれ以上何も言わなかった。一方の健一も友達の突然の急変に言葉を失う。
「………」
「………」
お互い何も言わない無言の時間が続く。
「……ボク、そろそろ帰るね。手もちょっと痺れて来ちゃったし」
先に沈黙を破ったのは天音。
彼女は先ほどからスーパーの袋を持ったままで話していたのだ。
「さっきはごめんね?ボク、変に感情的になってたみたい」
「いや…」
彼女の表情は明るい表情に戻っていた。
「じゃあ、またね健一君」
天音はお辞儀するとその場から去って行く。
健一は帰る天音の後ろ姿を見つめながら思う。
このまま黙って彼女を帰らせていいのだろうか?少なくとも彼女は今の自分より舞衣子に詳しい筈。詳しい話を聞いてみても損はないのではないだろうか。
サル吉と舞衣子が付き合っているのも天音は知っていたし、もしかしたら、舞衣子から何かしら相談を受けていたのかも知れない。
健一は舞衣子が流したあの悲しげな涙を思い出す。
本当に、サル吉の事が好きで付き合って居るなら―あんな顔する筈がない。
そう考えると健一はいてもたってもいられなかった。
「待ってくれ天音!」
健一は大声を上げながら彼女の後を追う。「?…健一君」
「はぁ…はぁ……教えてくれ天音。俺が居なくなった時から今までの10年間の舞衣の事を俺に教えてくれ!」
「え?きゅ、急にどうしたの?」
「頼む教えてくれ、この通りだ!」
健一は道端で土下座して天音に頼み込んだ。
「け、健一君……!」
「お前の言うとおりだ天音。俺は村を離れてこの10年間の舞衣を知らない…。今の俺の記憶の舞衣は小6の夏に会ったきりのあいつのままだ」
「………」
「戻れるなら戻って約束をした過去の俺に言ってやりたい――結婚の約束までした女だったら、照れくさくても会いに行けってさ。でも、過ぎてしまった過去には行きようがないし悔やむ事しか出来ない」
健一は続ける。
「だから知りたいんだ。10年間、あいつがどんな風に、どんな思いでこの村に居たのかを!俺に教えてくれ!頼む、天音!!」
健一は頭を地面に着きながら必死にお願いする。
「健一君…」
健一の必死な思いは天音にもちゃんと伝わっていた。
「………頭を上げて、健一君」
「………」
健一は頭を上げる。
「健一君の気持ちは分かった。……そうだよね、舞衣子とは結婚の約束もしたんだよね。簡単に納得なんか出来ないもんね」
「!それじゃあ…」
「家まで来て。ボクが知っている舞衣子の事、教えてあげる」
「ありがとう…天音」
健一は地面から立ち上がると天音にお礼を言った。
そして、舞衣子の事を知るために彼女と共に天音の自宅へと行く事となった。


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