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馬野
官能リレー小説 - 寝とり/寝取られ

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馬野 29

目を閉じて、甘い声で囁きながら咲子は迎え入れる。用意周到な馬野は、灰皿を床に置いたついでに咲子の鞄を漁り、携帯を取り出していた。
「ほら、彼に打っていいよ。」
「あぁ…は、い、んっ…」
腰を密着させられて、馬野の背中に片腕を回して抱き着くようにしながら携帯を操作する。メールは三件、着信も二件きていた。毎日「おはよう」と「おやすみ」のメールを必ずしているから、連絡が取れなくて心配しているようだった。
「体調を崩して今日は行けない。」と簡単にメールを送信すると、一気に罪悪感が沸き上がってきた。
初夜に彼へ捧げるはずだった処女を、馬野に捧げたのだ。その上、自分でも解らないくらいの回数を何度も中出しされている。妊娠してしまっても不思議じゃない。
「送った?」
「送り…ました…。」
返事を聞いて、馬野が腰を動かし始めた。ドロドロの結合部から溢れた精液が、お尻を伝ってシーツにまで垂れて染み込んでいく。
「はぁ、はぁ、今日も、泊まっていい?」
「あぁ…んっ、はいっ、構いませんっ、ああっ、ああっ、はっ、はっ、」
男根で突かれながら口を半開きにして見つめると、何が欲しいのか解っている馬野は唾液を垂らした。
さらに口を開けて、垂らされた馬野の唾が自分の口内に入るのを見つめると、煙草臭い唾液を味わって喉を鳴らす。
「はぁ、はぁ、美味しい?」
「んあっ、美味しい、舌も、下さい、あむっ、ちゅく、ちゅく、」
身体を揺らしながら、抱き合って舌を絡ませる二人。
「ちゅぱ、あっ、あっ、んっ、あっ、」
「はぁ、どうする?また中に出しちゃう?」
汗を滲ませた馬野が、興奮して荒い息を吐きながらピストンを早めていく。
「あぁ、あぁ、お任せしますっ、あっ!あっ!」
「妊娠していいの?嫌ならちゃんと抜くよ?」
「いい、いいです、あっあっあっ!ああっ!イクッイクッ!」
「はっ、はっ、咲子っ!いいなっ!出すぞ!」
咲子の言葉を聞き、馬野はベッドを軋ませながら射精に向けて腰を打ち付ける。プラプラと揺れていた咲子の足の指が、グッと内側に巻き込んだ。
「おぉっ!孕めっ!」
「あ、あ、あああっ!くぅあああっ!」
密着させた腰を、断続的に震わせる馬野。大量の遺伝子を咲子の奥に送り込み満足そうに酔いしれている。一方、咲子も身体を痙攣させながら、ウットリと見つめて体内に注がれる馬野の精液を感じている。
「はぁ、はぁ、はぁ、また、休憩。」
そう言うと、馬野は疲れきったようにグッタリと咲子に被さり胸元に顔を埋めた。
「はぁ、はぁ、はぁ、お疲れ様です、んっ、」
咲子も荒く息をしながら、労るように馬野の肩や背中をさすっている。
そうしていると、だんだん心地の良い睡魔に襲われて、そのまま眠ってしまった。

「ちゅぱ、ちゅぱ、」
胸に違和感を感じて薄く目を開けると、馬野が乳房を寄せて交互に乳首を吸っていた。
「もぉ〜…馬野さん…あっ、んっ、」
「ちゅぅぅ、ちゅぱ、おはよう。って夜中だけど。お腹空いちゃって起きちゃったよ。」
「赤ちゃんじゃないんですから。」
クスッと笑って、咲子は起き上がった。いつから吸っていたのか、乳首がヒリヒリする。
「簡単な物になりますけど何か作りますね。ゆっくりしてて下さい。煙草も吸っていいですよ。」
ベッドから降りてシーツを身体に巻き付けると、キッチンへ立った。
その後ろ姿を、煙草をくわえた馬野がニヤニヤと見ている。不思議に思って振り返ったら、煙草に火を着け煙を吐いた。
「?どうしました?」
「いや〜、なんか同棲カップルって感じで。」
「あ…」
昨日までの咲子なら、馬野にそんな事を言われたら怒りそうだったが、咲子は照れ笑いを浮かべて真っ赤な顔を反らした。
咲子の作ったオムライスがテーブルに並べられると、ケチャップで意味深なハートが描かれている。馬野が「これ」と指差すと、咲子は恥ずかしそうに顔を伏せる。
喜んだ馬野は咲子の隣に移動して、まるでバカップルのように時間をかけてお互いのオムライスを食べさせあった。
普段、彼氏に恥ずかしくて出来ない事でも、何故か馬野には許せてしまう。
食事を済ませて一緒にシャワーを浴びて、再びベッドへ戻る。
布団に入って腕枕をしながらイチャイチャしていると、咲子は悪戯っぽい笑みを浮かべて馬野にキスをした。
「今日の取材、忘れてました。」
「おや、まだ諦めて無かったんだ。」
向き合ってお尻へ手を回すと、咲子から脚を絡めた。
「オフレコで。」
「じゃ個人的な質問だ?」
「はい。いつからあのサイトを?」
胸を指でなぞりながら、咲子は上目遣いで見る。
「アレは5年前くらいかなぁ。」
「それ以外の仕事は?」
「してたらココに連泊なんて出来ないよ♪寝取りも報酬を受け取ってないから仕事じゃなくて趣味だね。」
「じゃあ…どうやって生活してるんですか?」
自然な質問を返すと、馬野は笑った。
「可愛い咲子ちゃんだけに私の全部を教えてあげよう。秘密だよ?」
馬野太一郎は、10年前まで普通の会社員だった。
性欲と性癖は別として、パッと見ても目立った特徴の無い普通の男。
昔から相談を受ける事が多く、自分はそういう聞き上手なタイプなのだと自覚していた。
自分の性癖に気付いたのは高校生の時。
仲の良い友人の彼女と同じクラスで、仲良くなっていくにつれて相談を受ける事が多くなった。
そして、ある日その子の家に招かれて、いつもの他愛ない話から恋愛相談、年頃の性の話にまで流れて、雰囲気に任せて初体験をした。相手も初めてだった。
友人の彼女を寝取った事で、罪悪感よりも達成感と優越感に強く支配された馬野。
それからは、欲望のままに学校から帰れば彼女とほぼ毎日何度もセックスをしていた。
学生にコンドームは高くて、もっぱら生だったと苦笑いを浮かべる。
そんな日々が続いたある日、彼女が友人と別れた。それを聞いて、今までの熱が引いていくのが解った。
そこで、初めて自分は人のモノじゃないと最高に興奮出来ないと気付く。

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