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馬野
官能リレー小説 - 寝とり/寝取られ

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馬野 25

腰を止めて密着させながら、馬野が後ろ手でピースを作っている。言いたい事は解るのだが、本当に最低な男だ。
「玲美、今日も一緒にいよう。」
「あの…その…私…」
馬野の顔色を伺いながら、腰を引いて向かい合わせになる。
「私も…もっと一緒にいたいです…。」
「嬉しいよ。こっち。」
再び玲美の手を引いて、隣の布団に入る。濃厚なキスを交わしながら、上に被さった馬野が動き始めた。
「あぁ…太一郎、こんなに誰かを好きになったの初めて…あっ…あんっ…」
腕を掴んで、潤んだ瞳の玲美が見つめている。馬野は何も言わず、観察するような視線で彼女を見ながら腰を振っているようだった。
顔を寄せれば自分から舌を出して、唾を垂らされてもウットリと味わって飲み込んでいる。もちろん、玲美のこんなセックスは見た事が無い。
「あんっ!あんっ!あんっ!奥っ!いいっ!太一郎っ!あっあっあっ!」
「はっ、はっ、出る、顔に出すぞっ、玲美、」
ガンガン腰を打ち付けて、ラストスパートをかける馬野。すると、玲美は腰を浮かせて脚を巻き付けた。
「だめっ、だめっ、ナカで、欲しいのっ、あっあっ!ああああんっ!」
「はっ、はっ、イクッ!」
ブルッと馬野の腰が震えて、玲美の求めに応じて膣内で射精している。ビクッビクッと何度も身体を痙攣させている玲美は、目を閉じて馬野の射精を感じているようだった。
「はぁ、はぁ、」
「はぁ、はぁ、」
荒く息をしている二人の熱気が、こっちにまで伝わってきそうだ。
映像はココで終わり、頭の中に薄く膜の張ったような感覚の中、フラフラとディスクを回収した。
何が「奥様の意思を第一に優先する」だ。しかし、玲美の意思もそこにあった気がしなくもない。玲美の中にあった本心を察して、それを引き出した馬野の強引さが、今の状況を作っているのか。
玲美は今晩も帰らない。
朝帰りになる事も考えて、明日の朝食は、俺が作るとしよう。
その後…

「隆太、見て。」
大きく膨らんだお腹を、いとおしそうに優しく撫でる玲美。それを、隆太は目を細めながら見ている。
「凄く元気にお腹を蹴るんだよ。今度はパパ似かな?」
悪戯っぽく笑う玲美を見て、隆太は苦笑いを浮かべた。
「馬野さん、強そうだからなぁ…」
「隆太、愛してる?」
「うん。玲美も、お腹の赤ちゃんも子供達もみんな愛してる。」
それは、隆太の本心だ。
不甲斐ない男だと自覚しているが、よき夫、よき父親であるためなら努力を惜しまない。
結婚当初に目指した家庭と少しだけ違っていたが、これもまた、隆太にとって幸せな家庭だった。他人には理解出来ずとも、当人が幸せなのだから。
「ごめんね。太一郎、本当に遠慮しないから…。」
馬野太一郎、玲美を三度も妊娠させた男だ。
玲美曰く、正直過ぎる男らしい。よくわからないが、ただの浮気症とは少し違う感じと言っていた。
今日もどこかで、自分の子孫を一人でも多く増やそうと腰を振っているだろう。そして、出産と育児が落ち着いた頃に、また連絡が来ると思う。その時に、玲美はどうするのか。
今から様々な期待が混じり合って、隆太は興奮して仕方がなかった。

ある日、馬野が獲物を探して繁華街を歩いていると、一人の女性に声を掛けられた。
遠野咲子、フリーライター。パンツスーツ姿に切り揃えられた黒い前髪のロング。和服の方がしっくりきそうな美人だ。胸元の膨らみもかなりのもので、一目見て「ヤル」と決めた。
彼女曰く、「女性の敵」である馬野を記事にしたいらしい。小さなコラムにしかならないが、警鐘を鳴らしたいんだとか。それに、都市伝説のようになっている男にも興味があると。
確かに寝取りセックス大好きな馬野だったが、女性の敵なんて心外である。「男の敵」ならば、少しは納得できるのだが。
そもそも、どこからそんな噂が流れたのだろうか。依頼以外の事には、細心の注意を払ってきたつもりだ。と、思っていたが、ある写真を見せられて数ヶ月前に一つミスを犯していたのを思い出した。
「コレ、貴方ですよね?」行きつけの喫茶店に移動するなり、咲子が取り出した写真。それは、旅先で出会った女性グループと、王様プレイを楽しんだ時のものだった。馬野の両腕、両脚を枕にした女性達が、一糸纏わぬ姿でピースを作っている。
「そ、そう見えるねぇ。」
「彼女の中の一人が、私の友人なんです。」
酔いと楽しさから、一人の子のデジカメで記念撮影なんてしてしまった。不覚だった。まさか消してなかったとは。
「それに妊娠しています。この子と、この子も。もう一人の子は、彼氏がいなかったから避妊していたと聞いてます。」
写真を指差しながら、淡々と話す咲子。
「友人も含めて、妊娠した子はみんな既婚者ですから悩んでいます。どちらの子供かわからないって。友人は貴方の可能性が高いとまで言ってましたよ。この事も含めて、お聞かせ願いたい事が沢山…」
「ちょっとちょっと、こんな喫茶店で話す内容じゃないよ。せめて個室のところにでも行ってさ。」
嫌悪感を浮かべた表情のまま、かなり警戒している様子の咲子だったが、暫く考えた末に馬野の勧める居酒屋に向かう事となった。
落ち着いた雰囲気の個室に案内されて、一通りの肴が並べられてから、咲子は本題に入った。
「馬野さんは、どうしてこんな事をしているんですか?」
「ん?何が?」
日本酒を口に運びながら、とぼけた様子でニッコリと笑う。気に障ったのか、睨むような視線を返してから、深く溜め息を吐いた。

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