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馬野
官能リレー小説 - 寝とり/寝取られ

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馬野 17

中出しを絶対にしないなら、玲美の反応を見て生を試みてもいい。と馬野に話してあった。
「言われたけど、全部ゴムして貰ったよ」
「だよな。」
安堵感に包まれて、隆太は心地よくなっていく。玲美が簡単に生を許したりはしない。当たり前だ。
「あ、最初にちょっとだけ生でしたけど。」
「えっ!?」
思わず飛び上がって、玲美を見る。
「冗談だけど。なんで嬉しそうなの?」
相変わらずの無表情だが、呆れたような雰囲気が漂ってくる。
「違うって。ビックリしただけ。で、正直どうだった?」
「言わない。言いたくない。今日ほんと疲れたからもう寝たいんだけど。」
「あ、はい。」
「おやすみ。」
「おやすみなさい…。」
眼鏡を外して、玲美は背中を向けてしまった。ガッカリして目を閉じる隆太だが、瞼に玲美と馬野の痴態が浮かんでしまい、寝付くのに時間が掛かってしまうのだった。
それから毎晩、夜の営みの中で馬野とのセックスを聞き出す内に、ついに「今までした男の中で断トツで気持ちよかった。」とまで白状させて、頭が痺れるような興奮と嫉妬に勃起した。玲美も思い出すようで、何度も「愛してる?」と聞いてくるようになり、充実感に満たされていた。
「もう二度としない。」と、断言した玲美だったが、隆太は違った。玲美が離れていってしまいそうな焦燥感は、ある種の麻薬になってしまったようで、また抱かせたいと常々思ってしまうようになった。
そして、二週間もしない内に、隆太は再び馬野に依頼をした。
さらに、馬野の来る日にわざと残業を入れて、二人きりの状況を作らせた。
口では嫌がった玲美だったが、その日が近付くに連れてソワソワと落ち着かなくなっていった。
当日の朝も、珍しく不安な表情を浮かべていたが、目を離した隙に念入りにベッドのシーツを綺麗にしていたのを知っている。
夕方、馬野の到着に合わせて、玲美に電話をした。
「ごめん、残業で今晩遅くなる。」
「馬野さん、もういらっしゃってるけど…。じゃあ今日は中止ね。」
「終わったらすぐ帰るから、先に始めていていいよ。」
「やだ。近くに居てくれないと浮気みたいだし。」
「浮気じゃないって。馬野さんにも悪いしさ。玲美とまた出来るって楽しみにしてたみたいだよ?」
「えー…でも居ないのはやだよ。」
言葉とは裏腹に嬉しそうな玲美だったが、とにかく二人に任せると話して、電話を切った。
隆太は知っている。この数日間、夜の営みの後に、玲美が息を殺して自分を慰めていた事を。
残業も終わり、もう少し時間を潰そうと満喫に移動した。
馬野が自宅に入ってから三時間。メールが来た。本文を見て、腹の底から内臓がせり上がるような感覚と共に、頭がクラクラした。
「申し訳ありません。中に出してしまいました。」
中に出した?それ以前に、生でしたのか?玲美はどうしてるんだ?馬野が約束を破ったと言うより、なんらかの事故があったのか?
暫くの間、携帯の画面を眺めていたが、荷物をまとめて満喫を出た。途中、このまま帰って大丈夫なのか不安になってしまい、近所の路肩に車を停めて、歩いて様子を伺う事にした。
玄関、リビング、そして、寝室の明かりが見える。
静かに家に入ると、真っ直ぐに寝室へ向かった。しかし、二人の気配は無い。
ドアを開けると、二人の服が脱ぎ散らかされていて、ベッドのシーツも乱れている。普段は滅多に着けない、黒の高そうな下着も落ちていて、シーツには水を溢したような染みもあった。
ゴミ箱は大量のティッシュが投げ込まれていてたが、コンドームは無い。袋も使ったそのものも見当たらなかった。
その光景を見た隆太は、二人がここで生セックスしていた事を想像して、激しく興奮し、勃起していた。しかも、馬野のメールが本当なら、中出しまでしている。これ以上無いと思える程、隆太は絶望と嫉妬で興奮して、ズボンからチ○ポを出し数回シゴいて床に精液をぶちまけた。
少し落ち着いてくると、二人が何処に行ったのか気になった。
一階への階段を降りると、脱衣室から明かりが見える。
「そっか、洗ってるのか…」
中に出したと言っていたから、慌てて洗いに言ったのだろう。しかし、メールからは一時間近く経過している。
脱衣室に近付くと、パンパンパンパンと肌の当たる音と、浴室で反響して響くような玲美の声が聞こえてきた。
「あんっ!あぁん!あっあっあっあっ!太一郎さん!そのまま!お願いします!あぁ!」
「はっ、はっ、はっ、マズイですよ奥さん、お尻に出しますからね。ああ、出そうだ。」
何を話しているんだろうか。馬野が激しく腰を振っているんであろう、腰を打ち付ける音が響いてくる。
「今日は大丈夫ですってば!あぁん!あんっ!あんっ!あっ!そのままきてぇ!んっあああん!」
「うっ!…はぁぁっ、」
まさか、と思って、磨りガラスに耳を近付ける。
「あぁぁん…熱い…」
「はぁ、はぁ、はぁ、」
「あぁ、んっ、はぁっ、んっ、太一郎さんがそのままでしたいって言ったクセに…」
「はぁ、はぁ、そうですよね。でも、ご主人に相談してからじゃないと。」
「んっ、背中まで飛んでません?」
「はは、本当だ。勢い良く飛んじゃいましたね。」
頭がクラクラした。玲美の方が中出しをねだっているじゃないか。
「まだご主人は帰って来ないみたいですが…」
「はぁ、んっ、ベッドに戻りますか?またホールドしちゃいます♪」
「困りましたねぇ。」
こんな楽しそうに話す玲美を見るのは初めてかもしれない。フラフラと宙に浮いた感覚の中、隆太は逃げるように玄関へ向かった。

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