「ねっ、夏休みになったら、また行こうね」
「ああ」
「約束だよ」

きらめく夕日の中、実に楽しそうな明日美とそんな約束をして歩く。
この帰り道がいつまでも続いたらいいのに、ってふと思った。

テスト勉強も明日美と一緒にやりたいが、それは明日にでも言うか。いや、スマホでリモート勉強会したほうがいいかな？一緒にいるとHな事してしまいそうだし。
俺はそんな事も考えていた。

楽しく語り合いながら、俺たちはゆっくり歩いて帰った。
夕日に照らされた明日美は本当に素敵で。
いつまでも眺めながら話していたかったが、日は落ちていき、俺たちも家に着いた。

「じゃあ、誠くん、またね」
「ああ、楽しかったよ、明日美」

隣同士、それぞれの家に入る。
まもなく、晩飯を食べて、それから俺はスマホで明日美にメッセージを送る。


『今日はとっても楽しかったよ。明日美といると、すごく幸せだ』

しばらくして返信が来た。

『私もだよ、誠くん』

おそらく俺はうれしくてニヤニヤしていたと思う。画面を見ていると次のメッセージが入った。

『この後、リモート勉強会しない？今ならテスト勉強がはかどりそうな気がするの』
『おお、そりゃいいな。やろうぜ』
『じゃ、10分後ね。』

俺は自分の机で勉強の準備をすると、スマホをセットした。