人生をやり直すために必要なもの 11
澪さんはこちらに背を向け、準備万端の様子。
…ホントにスタイル抜群だなぁ。
きっと、心を壊すようなことがなければ、今頃モデルとかグラビアとかやっていたのだろうか。
「遼平くん、どうぞ」
「あ、は、はい…」
手は澪さんのお尻に伸びる。
…柔らかいな…
「り、遼平くん…な、何か当たってる…!?」
…あ、えっ?
浴槽から出て立ち上がって澪さんの背後にいる僕、澪さんの身体にそれが当たっているほど、興奮しているのだ…
「えっ、あっ、ご、ごめん…」
慌てて僕は引き下がる。
お互い顔が真っ赤なはずだ。
「…ほ〜?」
状況をよくわかっていない美晴ちゃんが僕と澪さんを見つめていた…
「澪さんも遼平さんもお顔真っ赤ですよ?どうしたんですかぁ?」
「い、いや、なんでもないよ…」
「そ、そうだよ…」
美晴ちゃんの無邪気な笑顔が心に痛い。
「み、みんなで、あったまろっか」
「うん」
3人で浴槽の中。
少しきついけど、元が広いので収まることができた。
…しばらく3人で暖まって。
「そろそろ出ようか」
「うんっ」
「じゃあ、2人から先にいいよ」
僕は澪さんと美晴ちゃんを促した。
2人が浴槽から出て、浴室から脱衣所に移動する。
「ふぅ」
一人になった中で、一息ついた。
美晴ちゃんは本当に強くて、優しくていい子だと、改めて思った。
自分が受けた過去の傷を、忘れようとしているのだろうか。
体の傷は残ってしまうのだろうけど、彼女の記憶からそれが無くなればいいと思う。
澪さんと僕でそれを手伝えればいいな。
「…こんなところを見られたくなかったし」
2人を先に出した理由…股間の興奮を見られたくなかったから…
収まるまで、もう少し待とうと思った。