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アイドルジョッキーの歩む道は
官能リレー小説 - スポーツ

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アイドルジョッキーの歩む道は 2

二人共、その大役を果たせてホッとした表情であった。

そして、彼女達はレースを終え厩舎に帰る。
帰ると言っても競馬場に隣接する厩舎群に黒崎厩舎もある。
馬と共に歩くのだ。

帰ると馬達にブラッシングや飼い葉や後片付け。
地方競馬は騎手も厩舎のスタッフの一人。
碧も例外ではなく、厩務員達に混じって作業するのだ。
中央競馬とは違い、騎手も厩務員も拘束時間は長く薄給だが、熱意に関しては何も劣らない。
黒崎厩舎も紗英が率先して雑務をやるから、皆和気藹々と作業をこなしていく。
その辺りは女ばかりの職場の良さが出るのだろう。


作業を終えると、彼女達は厩舎隣接の住居に帰る。
碧も紗英もスタッフ達もここでの集団生活だ。
勿論、ここで住まねばならぬ決まりは無いが、利便性と家賃やらを考えると他所で住むよりはお得だ。
それに女同士の集団生活も気兼ねがなく楽しいと言うのもあった。

まずは帰って全員で風呂。
集団生活を送る場として作られている住居だけに風呂は広い。

それに海沿いの温泉地の娯楽の一つとして作られた競馬場施設だけに、温泉が使えるのが魅力だ。
風呂が良いのは女子としては嬉しい亊だった。

「みんな、今日もご苦労様」

紗英が全員に微笑み言う。
小柄で若く見える美人調教師は、かなりの巨乳である。
碧だけでなく彼女も競馬場のアイドルと言われるぐらいの容姿とスタイルなのだ。

「「お疲れ様ですっ!」」

元気に答える碧とスタッフ達。
碧も騎手らしく小柄で細いが、胸のボリュームはかなりのもの。
容姿も含めて巷ではグラドル並みとまで言われている。

その他のスタッフも容姿やスタイルが良く、紗英が継いだ頃は『カラダで馬主を取ってきた』なんて陰口を叩かれたものの、今では碧を中心に美女軍団として好意的に見られるようになっていた。

「ブランニューの直線での手前変えは絶妙だったわよ!、あの子気持ち良さそうだったからね」
「うん、自分でもあれは会心だったと思うし、いい子だからできたんだと思う」

一日の仕事を終え、一番落ち着く食事の時間。
騎手というのは体重管理が厳しいストイックな職業だが、碧は幸いなことに太りやすい体質ではなく、ほかのスタッフと一緒にあまり気にせず食べられるのだ。

「うちに来た当初はヤンチャだったけど、天才が乗ると違うわよねぇ」
「それは…美波さんの仕上げ方がいつもいつも素晴らしいからですよぉ」
ビール片手に碧をべた褒めするのはブランニューラインの担当厩務員の新島美波。
碧も姉のように慕う、27歳の腕利きのスタッフだ。

美波の格好は風呂上がりだけあってノーブラでタンクトップ、下はショーツのみと言う格好。
集団生活だが、女同士と言う亊もあっていつもこんな格好なのである。
これは彼女がだらしがないとか言う訳でなく他の者も似たり寄ったり・・・
碧もTシャツとショーツのみの格好だ。
ただ彼女の場合は騎乗時にモンキースタイルの為にどうしても気になるパンティライン対策の為にTバックを普段から愛用していたりする。
これは、彼女の師匠でもある紗英が愛用者であり、その薦めなのもあった。

「本当に、碧がいなかったらどうなってたか・・・感謝してるわ」
「先生、そんな・・・私の方こそ、黒崎厩舎にこれて良かったです・・・」

紗英に感謝されて真っ赤になる碧。
こんな時は天才ジョッキーではなく年相応の女子だった。

「碧もだし、スタッフみんなの力があってこそ今の厩舎があるのよ」

父・新五郎からは早々と後継ぎとして期待されていた紗英。
大学を卒業してすぐ、彼女はフランス、イギリス、アメリカなど海外の競馬先進国に研修として赴き、様々な技術と知識を吸収した。
新五郎の定年引退が近づくと調教師試験に向け猛勉強をはじめ、最初の挑戦で見事一発合格を決めた。
厩舎開業直後に新人騎手として所属することになったのが碧であり、一気にトップまでのし上がったのである。

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