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水薔薇のような百合―男装水泳部
官能リレー小説 - スポーツ

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水薔薇のような百合―男装水泳部 3

水泳部と言っても実質は男装の集いだし、鍛えることよりもより男っぽくあるのが大事だ。
つまり、内面的な事も必要で、男の雑学や興味も求めることにした。
あたしは休み時間もムダにせず、それぞれのグループの側で聞き耳を立てたり、時には直接会話に参加する。
定番のメカに始まって映画の出てくる武器や三国志や戦国時代の武将といった強いものが話題だった。
もちろん異性もネタになっていて、定番の美形や巨乳への賛辞だけでなく、あたしが心のなかではBBAと思っている熟女も癒やしや熟した肉体への魅力も語られていた。
だが、この話をしているのは男性ではなく、男装した女性である。
しかも全員が美少年、つまり男装していなければ美少女でも通っただろう。
そんな彼らが普通の男子高校生と同じような話をして、
同じように生活をしているのだ。ギャップに萌えざるを得ないだろう。
しかも、中には隠れオタクというか、美少女アニメやゲームの話をする者もいる。
アメリカの学校でも日本のアニメやゲームは売られていて、その内容をあたしが知っているのもあったが、知らないコアな内容のものもあった。彼女たちと仲良くなってゲームを貸してもらったりもできそうだ。
 周りの生徒たちの間で何が流行っているのか、また何をすれば男らしくなるのか、
そういうことをノートにまとめてみた。
 そうこうするうちに午後3時近くになり、部活の時間が近づいてきた。
更衣室に入ると、そこには競パン姿になったマコト、ユウ、レンの姿があった。
「待ってたぜ、ナツキ」
「ああ。」
あたしもつかさず制服を脱ぎ、競パン姿になり、頭にはスイミングキャップとゴーグルをつけた。
「君が新入りのナツキくんかい?」
 まるで女性声優の出す男子声、すこしニヒルの入ったような声がした。
後ろには黒い長髪をポニーテール状にまとめ、長身でがっしりとした水泳選手の体格ながら、
胸には人並みのふくらみがあったが、同時に股間のブーメランパンツももっこりさせた”イケメン”がいた。
「私は顧問の早乙女アキノ、21歳だ。」
 水泳部の顧問まで男装した女性だった。
「私はかつて水泳のオリンピック最終選考の女子選手だったのだが、スキャンダルに巻き込まれちまって、それで今ここで男装スイマーをしているんだ。」
 アキノはこう続けた。   

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