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キューピッドの矢
官能リレー小説 - スポーツ

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キューピッドの矢 1

俺の名前は鳳堂真司(ほうどうしんじ)画家の息子だ。
そのせいもあり親は幼いの頃から俺をモデルとして絵を書いた。
そのうち3歳から7歳の誕生日に書かれた4枚のキューピッドの絵は名作として脚光を浴びたのだ。
7歳になるとさすがに親の仕事を理解していたが流石に恥ずかしい、親に頼んで最後にしてもらったのだ。
それから8年、高校になった俺は弓道部に入った。
美術部の顧問が必死になって勧誘してきたが学校でも芸術漬けは正直願い下げだった。
静寂とした空気の中、淡々と自分の間で弓を引き的に向かって矢を射る。
この瞬間が好きなのだ。
だがここ最近弓道場の塀の向こうで祈るようにお祈りをする連中が増えた。
その理由を先輩や同級生の友から聞いて呆れ返った。
“俺の矢が的に当たれば恋が成就する”というのだ。
その同級生、木曽川健は同級生の女2人との恋が成就するように祈っていた。

木曽川は同級生の2人の女が好きだった。

木曽川もそんな無茶な願いは成就はしないだろうと思っていた。

次の日、そんな木曽川がびっくりする事が起こった。
それは、木曽川が教室に入った時起きた。

木曽川と同級生の女、燕恭子と深井陽菜が木曽川に近づいてきた。

燕「木曽川君!!」
深井「あたしたち二人と付き合って下さい。木曽川君が好きでたまらないの」
それが1人の女子であったとしたならば、それも単なる偶然として、話しは流されていたと思う。
しかしながら、木曽川が祈った相手は燕恭子と深井陽菜の2人の女の子であって、
それも真司が見事に的に当てた即朝に、揃いも揃って2人の思い人が木曽川にコクってきたのだ。

それに一番驚いたのは木曽川本人だったかもしれなかった。
どこからともなく流れてきた、弓道部の鳳堂真司が射る矢のキューピット伝説・・・
占い好きの女子生徒でもあるまいし、15にもなった木曽川がそんなもんを信じる訳はなかった。
補習帰りにたまたま遭遇した弓道場の塀に集まる女子たち・・
その中に木曽川が入学式当日から好意を抱いている、燕恭子と深井陽菜の姿があった。
可愛かった・・
2人のうちどちらかを選べと言われても、木曽川にとってそれは無理なことだった。

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