牝の惑星 44
扉の向こうは―――楽園だった。
※※※※
「ん…ちゅ…」「はぁん…」
宴といえば歌と踊り
「あ…あぁ…ん…」「ひうっ…ぅぁ…」
酒に料理に
「ふぁ…あ…」「んん…んぅ…」
女だ。
大聖堂の中でも特に広い一室
大勢の神官が参加する大規模な式典にのみ使用されるその部屋が王にして生き神たるオレを迎える宴に用いられた。
そして宴たるや…今までこの国で参加したどの宴とも異なるものだった。
この星には性的なものが一切存在しなかった。
人々は性交どころか自慰さえ知らず、それによる快楽も知らなかった。
おかげで俺はずいぶん楽しめたわけだが…同時に少々苦労する面もあった。
彼女たちが俺に快楽を与える術も誰も知らなかったのだ。
その辺りは俺の知識やPDAの映像資料による学習で補ったわけだが…
今俺はそれを味わっている。誰も知らないはずの性技を。
俺の全身に神官たちが取りついている。
乳首にも指にも首にももちろん性器にも。
その手管は…まさに熟練したものですらあった。
「とても、うぉ…とてもいいぞメイゼル」
「お褒めいただき光栄ですわ。」
体についた神官たちだけではない。
演台の上で扇情的な衣装に身を包み官能的な舞を舞う神官
それに合わせた淫靡な調べを奏でる神官
部屋には料理をささげ持つ神官たちが溢れ、俺のみを支える椅子は神官たちが裸身を寄せ合ってできた女体椅子
この星にはありえないはずの男を悦ばせる技がそこにあった。
「これぞ我が教団の秘伝の数々…初代神官長より連綿と受け継がれたわざですわ。」
「う、おぉっ!?こ・・・これは・・・気持ちイイっ!?」
オレが何も知らないリリーラたちに教えた技とは一味も二味も違う快感に、俺は驚きを隠せない。
後で聞いた話だが、彼女たち神官の修行の1つに、ご神体である『聖なる肉棒』への奉仕があるらしい。
大事なモノということで見ることはかなわなかったが、おそらく本物によく似た機能を持つ、バ○ブみたいなモノと推測される。
神官たちは全身を使ってそれを奉仕し、神の心を慰めるのだと言う。