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淫蕩王伝―再誕―
官能リレー小説 - ハーレム

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淫蕩王伝―再誕― 17

「冒険者の活動支援・互助組織です。でもギルドに加入しても、年会費は取られますけど冒険は義務じゃないから好きな依頼を選べます。もちろん、依頼を達成できないと信用に響きますけどね。最初は簡単な依頼からこなして腕を磨く冒険者が多いんです。冒険者ギルド以外にも、職人さん達には職種別のギルドがありますし、商業ギルドとか、中には盗賊ギルドなんてものまでありますよ。」
「なるほど・・・・僕も入りたいなあ。」
憧れにも似た気持ちをあらわす豊。セーラも賛同した。
「その方がいいと思います。生活費も稼がないといけませんし。実はギルドの依頼の中にはゴブリンの巣を討伐するなどと言うものもあるんですよ。」
「ああ、それはありそうだね。」
豊も納得。
ほどなくして、町が見えてきた。
と言っても見えたのは土塁と街門、それに鐘楼などの背の高い建物だけだ。
セーラは言う。
「最近はどこの街もモンスターや魔族対策で警備が厳しくなっています。」
街門を見ると、旅人などが出入りしているが衛兵の姿も2、3人見られた。
「もし何か聞かれたら、記憶を失ってアルマール寺院に保護されたことにしますから、話を合わせてください。」とセーラは言う。
「わかったよ。頼む。」と豊は返した。
(この世界の身分証なんて持ってないからなぁ・・・大丈夫かな。)
心配しながら歩く豊。
だが幸いにも、鎖帷子に帯剣した豊を見ても衛兵は冒険者か何かと思ったらしく、特に怪しまれることなく街に入ることができた。
「ふう。何とか入れたね。この宿場町、何ていうんだい?」と問う豊。それに答えてセーラは。
「ミリネアです。ここまで来たらリンドバーグまであと1日です。」
また質問する豊。
「ここって冒険者ギルドってあるのかな?」
「これくらいの町なら、支部があるはずですからそこで登録もできますよ。」
笑顔になって、セーラは答える。
豊たちは町を歩いていた。
並ぶ建物の看板には、「宿屋ゼリア屋」「トロスの雑貨屋」「一泊の宿ならサバラス亭」と言ったような記述が並び、街路には行き交う旅人で賑わっていた。
「セーラはリンドバーグに行ったことがあるの?」
たびたびの質問にも、セーラは嫌な顔をせず答えた。
「2年間、リンドバーグの神殿で修行してました。その後も用事で1回行ったことがあります。」
「王都っていうくらいだから、大きな街なんだろうね。」豊が言うと。
「はい。世界有数の大都市と聞いています・・・あ、ありました。冒険者ギルドです。」
セーラが示した先には石造り2階建ての大きな古い建物があり、「ハイマン王国冒険者ギルドミリネア支部」と書かれていた。
現に玄関からは冒険者風の男女が出入りしたり、誰かを待ったりしている。
その看板を見ながら豊は、
「これが冒険者ギルド・・・・早速入ろうよ。」
「はいっ。」
セーラは先導するように前に飛び出した。
中に入ると、そこではいくつかの受付や待合所、応接テーブルや筆記台、貼り紙だらけの壁などがあり、何だか役所を思わせた。
「あの受付で、冒険者登録や仕事の依頼を申し込んだり引き受けたり代金を受け渡したりします。反対側の壁にある多数の張り紙、あれが今出されている依頼状とか、ギルドからの広報です。」
セーラは豊を連れて、「冒険者登録・新規依頼受付」とあるカウンターへ向かった。
「いらっしゃいませ。新規加入の方ですか?新規依頼申し込みの方ですか?」
美人のカウンター嬢が営業スマイルで問いかける。
豊はつばを飲み込むと、言った。
「あの、新規加入したいんですけど。」
「新規加入ですね。年会費は王国銀貨3枚になりますけれどよろしいですか?」
「はい。」
豊に代わってセーラが答えた。
「文字は書けますか?でしたら、こちらの申込書にこのペンでご記入ください。」
カウンター嬢は営業スマイルを絶やさずに言う。
申込用紙とペンを渡され、一度カウンターを離れて筆記台へ向かう。
(ええと・・・・。)
必要事項を記入して、カウンターに戻る。
「お預かりします。ええと・・・・オオヤリ ユタカ様ですね。しばらくお待ちください。」

待合所で待っていると、呼び出された。
「オオヤリ ユタカ様、審査室までお越しください。」
「審査室?」
「審査用の魔法設備があるんです。ここで冒険者に著しく不適な者は不合格になります。」
セーラが教えてくれた。

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