〜男が女に憧れて〜自分が変わるまで〜 1
俺はこんな…
こんなゴツイ姿なんか嫌じゃぁ〜〜〜!!
『かめ○し』のような女顔イケメンになりたかったんだ!!
こんなゴリラみたいな格好で胴長短足なんて……
……………………
モテたいなぁ……
たった今、一年前から思いを寄せていた女子に思いを告げたところだったのだ
そう、このゴリラ男 牙城 真(がじょう まこと)
女のことの会話もほとんど無い。悲しい人生を送ってきた
それが仇となったのだ
数分前のこと……
『つ…付き合ってください!!』
真が意を決して思いを告げた
『え!!牙城君…優しいけど…私には…』
戸惑う女子、顔を赤くして戸惑っていると………
ブブブブ………
彼女の携帯のバイブがなる
ぴっ
『もしもし…あっ!!たくちゃん!!今行くから…うん…うん…わかった……』
『え………………もしかして…』
『牙城君…ごめんね…付き合ってる人いるんだ…じゃ…』
儚く散った恋心、嗚呼無情…
いままで男のみとしか付き合いがなかったり、恋愛面では他人に相談しなかったりと…恋愛的な情報はからきしなかった
なので先刻の彼女が彼氏持ちというのも全く知らなかった
「彼女……欲しいなぁ…」
そう呟く。ゴリラ顔の目柱を熱く濡らす
「てか人生の連れ合いが欲しいちゅーか…伴侶?て言うのか、それが欲しい……」
もう彼は連れ合いなら異性なら誰でもいいと思えてきた
「先輩!!気を取り直してください!!こんないい男をほっとくなんて…」
「ミツ、同情ありがとよ。お前も頑張れよ。俺と違ってベビーフェイスなんだからよ」
ミツと呼ばれた童顔少年
名前を伏戸 光弥(ふしど みつや)しかし彼もまた、もてないのだ
なぜなら彼は根っからのマザコンで彼は友達以上彼氏未満の関係になった女子はいない
女子はミツを彼氏以上にはしたくないらしい
「ミツ………」
「なんすか?」
この言葉から全ては始まったのだ……………
「俺…女になりてぇ…」
ミツが唾を飲む。