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王子様は姫騎士?!
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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王子様は姫騎士?! 1


これはとある世界のとある国のお話。


その小さくとも穏やかで平和な国は、心優しい王様と美しく献身的な王妃様。
そして賢く優秀な王子様もいたのです。

その王子様も年頃になり、この国の公爵様のお家から可憐で美しいお姫様と結婚する事になったのでした。
国中がお祝いムード一色になる中、それを快く思わない人がいたのです。

それは、この国の外れにある黒闇の森に棲む黒闇の魔導師でした。
彼は変わり者で国中の嫌われもので、禁忌の魔術を使って捕まり、力を封じられて魔境と呼ばれる黒闇の森に追放されたのでした。
しかし、黒闇の魔導師はいつのまにか力を取り戻し・・・
王子様と姫様の結婚式に現れると、王子に女になる呪いをかけて、姫様を拐って黒闇の森に逃げたのでした。

幸せな結婚式が大騒動になり、国中が嘆き悲しみ、そして怒り・・・
すぐに追討の軍が派遣されました。

しかし、屈強な騎士で固められた追討の軍は、魔導師が放った魔物達に倒されてしまいました。
そして更に魔導師は女になってしまった王子様に手紙を寄越したのです。


姫を返して欲しくば王子一人でここまで来い・・・と

女になった王子様ですが、聡明かつ剣の達人でした。
王子様は先祖代々伝わる宝剣を持つと黒闇の森に向かったのでした。



「でやーっっ!!」

鎧姿の美少女騎士の剣が獣のような魔物を切り裂く。
凛とした美しい少女はドレスこそ似合いそうな気品も持ち合わせているが、彼女・・・いや、彼こそアルスティン王国王子マルスなのである。

魔導師の呪いで女に変えられたマルスは、魔導師の言葉通りに一人で魔境である黒闇の森に足を踏み入れていた。
ここは人を寄せ付けぬ魔物の巣窟・・・
騎士団すら壊滅させた場所だ。

しかし女になったとは言え、マルスの剣技と先祖代々伝わる宝剣グランバスターによって、マルスは魔物を倒しながら奥へと進んで行ったのだ。

とは言え広大な森である。
黒闇の魔導師の本拠地である高い搭は見えはするが、なかなか近くには着かない。
それでもマルスはひさすらに歩き、魔物を斬り臥せていく。


「ふぅ・・・これは大変だ・・・」

魔物を斬り臥せたマルスが剣を振るい血糊を飛ばしため息を漏らす。
剣術には自信があるが、身体の変化に少し戸惑いがあった。

当然だが、筋力は大幅に落ちている。
剣術の腕と宝剣がそれをカバーしてくれてるからまだ問題は無いが、それでも身体的不利になったのは明白だ。

それだけではない・・・
女性なら誰でも羨む大きな胸や尻は、必要以上にずれて動きを狂わせる。
女の身体がここまで動きにくいとは思わなかったマルスであるし、少ないながらも存在する王国の女騎士達が普段どれだけ努力してるかと思うと頭が下がる思いだった。

しかし、そんな事は言ってられない。
遥か遠くに見える搭の先端・・・
あそこには妻となるクレア姫が囚われてるのだから。
マルスは気を取り直し、更に森の奥へと向かったのだ。

奥へと少し歩くと水音。
その方向へ歩くと、小川が流れていた。

この黒闇の森は魔物巣食う故に魔境と呼ばれているが、それ以外で言うとおおよそ普通の植生の深い森だ。
澄んだ小川のせせらぎにマルスもホッと心を緩める。

しゃがんで篭手を取り、澄んだ小川に手を入れると冷たく心地よい。
少し手に掬い口につけてみると、澄んだ小川らしく良い水であった。

「ふぅ・・・少し水筒に入れておくか」

あとどれぐらいかかるか定かでない。
そんな時に澄んだ水があるのは助かる。
マルスは少し減った水筒に水を入れると立ち上がるが、そこで下腹部に鈍い重さを感じてしまった。

水が悪かった訳では無い・・・
言うならば、尿意を感じたのだ。
先ほどから多少は感じてたが、そろそろ本格的に尿意が強くなってきていた。

仕方なく周囲を見渡しズボンを下ろす。
動きやすさを重視し、女物の胸甲と篭手に脚甲。
ただし衣服は男物のズボンとアンバランス。

「立っては無理そうだよなぁ・・・」

そんな感想を漏らしながらズボンを下げる。

と、言うのもマルスは用を足すのは初めてでは無い。
お城で最初に用を足した時、この国の男がそうするようにズボンを下ろし立ってやろうとした。
その結果、小水はきちんと前に飛ばず、ズボンを濡らしてしまう結果に・・・

彼の叫び声に飛んできた女官によって、女は座って用を足すと初めて知った次第であった。
その時同時に、女が穿くスカートが用を足すのに当たって合理的に作用すると理解はできたが、まだ心まで女になった訳でないマルスにとって女装のハードルは高かった。

しかし、胸甲だけは男物と言う訳にもいかず、中途半端な格好でここまで来ていた。
故にズボンを脛までずらし、下着も同じくずらして腰を下ろす。
男ならシンボルの部分だけ露出すれば用を足せるが、女でズボンだと尻が丸出しだ。
そして、この格好は兎に角無防備であった。

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