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プリキュアの国の王様
官能リレー小説 - 二次創作

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プリキュアの国の王様 69

この世界における「聖杯戦争」とは、
あらゆる願いを叶えるとされる万能の願望機・聖杯を狙う闇の力のしもべ達を、聖杯に選ばれた魔術師「マスター」が、偉人・英雄の化身「サーヴァント」を召喚し、撃退する
戦いである。

かつて冬木市で第四次聖杯戦争が起きた際、プリキュア達は、衛宮切嗣をはじめとする当時のマスター達に協力を申し出ると共に、団結を呼びかけた。しかし、マスター側からは両方とも拒否され、プリキュア達は「勝手にすれば!!」とヘソを曲げて聖杯戦争から手をひいた。

そして、冬木大火災が引き起こされ、数多くの犠牲者が出た……。

プリキュア達は後悔した。一度、拒否されたぐらいで手をひかず、話のわかりそうなマスターに的を絞って何度も呼びかけたり、独自に関わるなりすれば、あの惨事は防げたんじゃないのか。
夏木りん(キュアルージュ)も、そう考える一人である。

それから、スタートゥインクルプリキュアとノットレイダーが戦っていた年に、新たなマスター達が選ばれ、サーヴァントが召喚された……のだが、
(冬木市に闇の力のしもべ達が攻めてくることは無かった。ノットレイダーは誰も……ダークネストですら聖杯の存在を知らなかったようだしな)
サーヴァント達は戸惑いながらも、それぞれのマスターやその周辺人物と共に、いずれ起きるであろう聖杯戦争に備えることにした。現代の利器や娯楽、何より美味しいものを楽しみながら……。
(うーん、みごとにプリキュア要素コミコミな聖杯戦争になってるな。まあ、こっちの方が平和的だから良いけど)


※※※
そんなこんなで、第五次聖杯戦争のマスターの一人にして『Fate/staynight』……いや、『衛宮さんちの今日のごはん』の主人公である衛宮士郎の自宅に着いた王様とりんは、チャイムを鳴らす。
「これは王様、いらっしゃいませ」
出てきたのは、金髪シニヨンと青いリボン&タイ&スカートと白い上着の組み合わせが印象的な、十代半ばの美少女である。
そう、彼女こそ『衛宮さんち』のメインヒロイン「セイバー」だ。
え、『衛宮さんち』のメインヒロインは桜だろ、いや凛だ、イリヤだ、藤ねえだ、って?……王様の認識では、セイバーとなっているのだ。
「セイバーさん、お久しぶりです」
「ナツキも元気そうですね」
この町の遠坂凛と区別をつけるため、『衛宮さんち』の登場人物は、「りん」という名前の人を苗字で呼ぶことにしている。
「王様、シロウはまだ学校ですよ」
「いや、今日はセイバーに用があるんだ」
「……承知しました。どうぞ、お上がりください」

※※※
「王様、王様ってば!!」
りんからの大きな呼びかけに、ハッとなり、今の自分が絨毯の上で仰向けになったりん(私服姿)に覆い被さっていることに気づいた王様。そして、りんの上着とブラを捲りあげ、その生乳の左側に自分の頭を押し当てていることにも。
「すまん。りんの心臓の音を聞いてたら、即位6年目の4月の事を思い出してた」
「6年目の4月って、また昔の事を……。今は21年目の冬ですよ」
あれから15年が過ぎた。……にも関わらず、目の前のりんは即位6年目と、いや、王様がこの世界に来た時と変わらぬ、13〜14歳の若い容姿を保っていた。
りんだけではない、なぎさも、ほのかも、この世界の者はみな、誕生日を迎え、年度末を迎えても、新しい年度になった途端に加齢も進級もリセットされる。

「即位6年目か、懐かしいな」
「そうですね、司さん」
声のした方を見ると、王様とりんの隣で、男女2人が同じような体勢で絡み合っていた。
男の方は、白髪に右目が赤、左目が青のオッドアイが特徴の、10代後半の少年。
女の方は、美しく長い金髪で、耳がとても長く、胸が豊かな、10代後半の少女。
そう、この2人こそ、この世界における日本の総理大臣とその婚約者、そして、王様がもといた世界で愛読していた『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』のメイン主人公・御子神司と、メインヒロイン・リルル、である。

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