「戦人さん・・・」
「初体験の感想はどうだった？」
俺の腕の中で幸せそうに目を閉じている紗音ちゃんに問いかけると、彼女は先ほどまでの行為を思い出したのか、首筋まで真っ赤になる。
「あ、あの・・・」
「ハハハ。ごめん、ごめん・・・変な事聞いちゃったかな？」
「・・・もう！戦人さんの意地悪！」
俺が謝ると、紗音ちゃんは少しだけ拗ねたような素振りを見せる。
こんな仕草がきっと本来の彼女の姿なのだろう。
俺はそんな紗音ちゃんを見られた事がとても嬉しく、彼女の事を心の底から愛しく感じられた。

『They　married,　And　Then　There　Were　None』

完