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月野うさぎとプリンスデマンド
官能リレー小説 - 二次創作

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月野うさぎとプリンスデマンド 79




〜ブラックムーン城〜


乳母「デマンド様、姫様おかえりなさいませ」
うさぎ「………ただいま」
城のうさぎの部屋へ戻って来た
うさぎは少し疲れているようだ

デマンド「お疲れのようだな。夕食まで少し休むといい」
うさぎ「…うん、ありがと……」
うさぎはソファーへ腰をかける

デマンド「乳母、セレニティを頼む」
乳母「はい」

うさぎ「………! 行っちゃうの…?」
その言葉にデマンドは驚いた

そっと、うさぎの頭を撫でる
デマンド「気になることがあってな。すぐ夕食時に会える」
うさぎ「………わかった…」
(ワガママを言って、困らせたくないな……)

デマンド「では、また後で」
うさぎ「うん……」

デマンドは踵を返し部屋から出て行った

部屋に残された、うさぎと乳母

うさぎ「………ねぇ、前にデマンドが買ってくれたにヌイグルミは何処にあるの?」
乳母「あ、はい、姫様の体調不良が続いていたので別室で保管しております」
うさぎ「悪いんだけど、持って来て貰っていい?」
乳母「はい」
デマンドは必要以上にうさぎが部屋から出るのを嫌う

乳母(珍しいわ。姫様が何かを持って来てほしいなんて……)
乳母が部屋から出て行く


部屋に残されたうさぎ
うさぎが部屋で1人になるのは珍しい


うさぎ「…………」
静かな部屋にうさぎ1人



乳母「姫様、お待たせ致しました」
乳母が大きなテーマパークの袋を持って戻って来た

どうやら、購入した時の状態らしい
うさぎの体調不良で手がまわらなかったのだろうか


うさぎ「ありがと」
袋の中からハートのクッションを持った、抱き枕を探し出す
うさぎ「あった!」
テーマパークでうさぎが抱いていたままの状態だった

うさぎは大きな抱き枕を抱き締める
うさぎ「ねぇ、少し1人にして貰っていい?」
乳母「姫様?」
うさぎはデマンドのもの
デマンドの許可なく、うさぎを1人には出来ない


うさぎ「…………どうせ、あたしの気付かない所で誰か見張っているんでしょう?」
乳母「!! お気付きでしたか」


さっきのヌイグルミを持って来て貰った時に確信した
乳母がうさぎの頼みでも1人にするはずがない
もしかしたら監視カメラでも仕掛けられているかもしれない


うさぎ「心配しないで、ただ1人になりたいだけだから」
乳母「わかりました。私は部屋の外にいます、何かあればお呼び下さい」
うさぎ「ありがと」

乳母が部屋から去っていった


うさぎ「…………」
やっと1人になれた
見張られているのだから、正確には1人ではないが
誰かの姿が見える、見えないは違う


うさぎは、この城に来てからずっと見張られていた
それが、どんなにイヤだったか………!
心が落ち着くことなんてなかった
事細かにデマンドに報告されていたのだろう
うさぎは抱き枕を強く抱き締める


………あたしが望めば、たいていのモノは用意してくれるだろうけど、自由にはさせてくれないだろうな……
乳母さんに見張らせるくらいなら、デマンドが一緒に居てくれればいいのに


さっきもショッピングモールで、あたしが前にドレスだと動きにくいって言ったからか、すっごく可愛いワンピースを沢山買ってくれた
気に入ったら、色違いでも構わないとも………


このお城のみんな、優しくしてくれるけど、ずっと見張られていて気が休まることなんてなかった
無意識にもずっと気を張っていた

それがなければ、デマンドとももっと早く打ち解けられたのかな……



うさぎ「………んっ…」
あたし、寝ちゃってたの?
ソファーで眠ってしまっていたようだ
………なんか、いつもよりゆっくり寝れた気がする




コンコン
誰かが部屋のドアをノックした
うさぎ「どうぞ」
ボヌール「失礼します」
うさぎ「ボヌールさん?」

ボヌールはうさぎが座っているソファーへ近付いて来る
そして、一歩下がった距離を保っている

ボヌール「どうかされたのですか? 乳母殿を外へ出されるとは……」

うさぎは俯いて
うさぎ「………あたしだって、1人になりたい時くらいあるわ……」
ボヌール「そうでしょうね。ですがデマンド様がご心配されます」

……デマンドっ


うさぎ「……あたしがいくら一緒にいるって約束しても、あの人はあたしを信じてくれないのねっっ!」
うさぎは強く拳を握りしめる

ボヌール「それは違います! デマンド様はただ……」
ボヌールが口籠る

うさぎ「ただ?」

ボヌール「……………申し上げていいのか悩むところですが、この城にはネオ・クイーン・セレニティを憎むもの……あなた様のお命を狙うものがいます。デマンド様はあなた様を危険な目に合わせたくないだけなのです。乳母殿はあれでも武芸の達人ですから」

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