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月野うさぎとプリンスデマンド
官能リレー小説 - 二次創作

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月野うさぎとプリンスデマンド 54

セレニティ、また私と離れたいのか?
そんなにも私が苦しめているのか?
まだ…………あの男の元へ戻りたいのか?


………………ふっ、この私が女一人のために、これほど悩むとはな……
今まで『側に置いておく』と思っていた……
いや違う、離れてわかった。
いつの間にか『側に居て欲しい』
『私が彼女と一緒に居たい』
になっていた

知らぬ間に、私はこんなにも彼女を愛していたのか……

セレニティ、早く目を覚ましておくれ
ずっと私の側に居てくれ
そんな時、誰かがドアをノックした。

(誰だ?こんな時に…。)

「入れ」

ドアが開き、顔を上げるとセレニティの髪を切った美容師がプレゼントのような物を持っていた。

「失礼いたします」

美容師はドアを閉め、私とセレニティの所にやって来た。

「セレニティの容体は?」
「この通りだ」
「まあ…」
「その手に持っている物はなんだ?」
「あっ…。セレニティの髪の毛を切りすぎてしまったので、その髪型に合うカチューシャを選んで購入してまいりました」
「その場で開けてもらっていいか?」
「はっ、はい!」

太めの茶色いカチューシャに淡いピンク色の石がいくつか並んで付いたシンプルなデザインだった


「ローズクォーツ、人工石ですが『幸運を呼ぶ石、恋愛成就』などの意味がございます。お優しいセレニティにきっとお似合いになるかと…………」

「…………礼をいう。セレニティに渡しておこう……」
「! ありがとうございます! 早く良くなるといいですね」
「ああ……」


デマンドに深く一礼して去っていく美容師の後ろ姿を見送った
美容師の姿が見えなくなると、うさぎの顔を見る。
相変わらず苦しそうだ
「…………セレニティ……」
テーブルの上に置いてある美容師が持ってきたカチューシャを見る

「幸運を呼ぶ石……か……」
占いやおまじないなど信じない。
信じれるのは己の力のみ
だからこうして欲しいものは全て力で手に入れてきた。
地球もセレニティも
「セレニティ……」
この感情は何だ?
セレニティは既に私のもの
永遠に私の側にいる、と私に愛と忠誠を誓った女
絶対に離さない
誰にも渡さない


「デマンド様」
乳母がデマンドに声をかける
「お疲れでしょう、少しお休み下さい。姫様のお世話は
わたくしが致しますので」

「…………いや、よい。私が着いている」
休んだとしてもセレニティが気になって仕方ないだろう

乳母が軽く微笑み
うさぎのベッドへ、デマンドの近くに歩み
「デマンド様、お変わりになりましたね」
「どう意味だ?」
「姫様を本当に大切に、大事になさっておられるのですね。姫様はきっと大丈夫です。すぐに良くなられます」
「…………そうだな……」


ドアの隙間からそのやり取りをサフィールが聞いていた
デマンドは気付いていたが、今はうさぎしか興味がない


乳母がうさぎの部屋から去り、サフィールが入ってきた
「兄さん……」
サフィールには目もくれず
「サフィール……何用だ?」
「そんなに思い悩むならっ、セーラームーンを邪視の力で洗脳して、完全に貴方のものにすればいいじゃないですか!!」

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