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月野うさぎとプリンスデマンド
官能リレー小説 - 二次創作

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月野うさぎとプリンスデマンド 41

誰かが病室のドアをノックした。
「はい…」

「うさぎちゃん?美奈子です。入っても大丈夫?」
病室のドアをノックしたのは美奈子だった。

「うん。どうぞ」
美奈子は病室のドアを開けて入った。

「失礼しまーす」
美奈子は病室に入った。

「座ってもいい?」
「うん」
美奈子は椅子に座った。

「ボヌールさんから電話で聞いたわ。衛さんがエスメロードと婚約したことを知ったことと、衛さんを忘れるためにお城専属の美容師さんに長い髪の毛を切ったことも…」
「あっ…。まもちゃんのことで髪を切ったことをデマンドに知られちゃったの…」
「本当の理由は言わないで髪を切ったってこと?」
「あの日…。デマンドにさらわれて無理やり妊娠された時、まもちゃんやみんなに合わせる顔なんてないと思ったの…」
「そんなこと…。あっ、うさぎちゃん。ちょっと後ろ向いて」
「え?うん…」

美奈子は自分のバッグからブラシとドライヤーとヘアミストを取り出した。
「美奈子ちゃん?」
「そのまま、そっち向いてて」
「うん…」

美奈子はブラシでうさぎの髪の毛を梳かした。

「なんか…。美奈子ちゃんに髪の毛を梳かしてもらうのって、久しぶり…」
「ふふっ、そうね。久しぶりね…。うさぎちゃんには元気になってほしくて、お団子頭以外にどんな髪型が似合うのかって思い描いていたわよね」
「あたしも…。あの雑誌を見た時と鏡に映るお団子頭を見てどんな髪型が似合うのかって…」

うさぎは衛に「お団子頭」と言われたことを思い出し、涙を流した。

「うさぎちゃん?」
美奈子はブラシの手を止めた。

「あっ…。ううん、大丈夫…」
うさぎは涙を拭った。

「ちょっと待ってね」
美奈子はバッグからコンパクトミラーを出した。

「うさぎちゃん、こっち向いて目を閉じて」
「うん」
うさぎは美奈子の方を向いた。
「鏡見てて」
美奈子はうさぎにコンパクトミラーを手渡した。

「うん、ありがとう」
美奈子はうさぎの前髪にヘアミストを吹きかけ、ブラシを使いながらドライヤーをかけた。

「美奈子ちゃん?」
「やっぱりうさぎちゃんには内巻きカールの前髪がよく似合うわ」
「そう…かな?」
「今はあたし達しかいないんだし、色々話してほしいな」

美奈子はドライヤーを止めた。
「はい、できた」

うさぎはいつもの内巻きカールの前髪に戻った。
「わぁ〜。ありがとう!」
「どういたしまして」

うさぎは美奈子にコンパクトミラーを返した。
「ありがとう」
「いいえ〜」

美奈子はコンパクトミラーをバッグにしまった。

「何から…。話せばいいのかな。あっ…。妊娠してからデマンドに仮死状態にされて、半年くらいの記憶がないの…」
美奈子は椅子に座った。
「それとさっき…。カウンセリングを受けていた時に仮死状態だったことを思い出したら急に怖くなったの…」
「それは…病院の人には言ってないわよね?」
「言えないよ…」
「他には?どんどん言っていいのよ」
「うん…」
うさぎの目から涙がこぼれた。

「自分で『髪を切りたい』って言ったのに、いざ美容師さんに切ってもらってたら長い髪の毛がどんどん切られていくのが正直怖くなって泣いちゃったの…」
「そのヘアカットの時にデマンドはいたの?」
「ううん。シャンプーが終わってスタイリングチェアに戻って来た時に席を外してもらってヘアカットが終わる頃に戻って来てもらったの」
「そっか…。ヘアカットをする前もされている間も終わった後も衛さんのことでつらかったのね…」
美奈子はうさぎの頭をなでた。

その頃、デマンドとサフィールはうさぎと美奈子の様子を病室の外から覗いていた。
「セレニティが泣いている…。セーラーヴィーナスは…セレニティを苦しめているのか!?…この私が許さん…!」
「兄さん、行ってはダメですよ」
サフィールはデマンドを止めた。

「会うのは明日のカウンセリングを受けてからですよ」
「くっ…!セレニティ…」
「もう城に戻りましょうか?」

「それは残念ですわ」
そこにはエスメロードの姿があった。

「エスメロード…。タキシード仮面と婚約したのではないのか?」
「ああ…。それはセーラームーンを傷つけるための嘘ですわ」
「嘘…だと?」
「セーラームーンを傷つけるためにタキシード仮面を利用しただけのことですわ」
「なんだと!?」
「二人とも静かに。ヴィーナスが帰るみたいです。…僕達も帰りましょうか」
「そうだな…」
デマンドとサフィールはテレポートして城に帰った。

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