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月野うさぎとプリンスデマンド
官能リレー小説 - 二次創作

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月野うさぎとプリンスデマンド 18

「…いつ生まれたんだ?」
「6月30日にな」
6月30日……  だとしたら 、うさこは!?


「うさは!?彼女は無事なのか!?」
うさこが心配なのか、無意識に叫んでいた

「無事だよ。まだ安静が必要だがな」
彼女の無事を一安心した。


「……この子供をどうするつもりなんだ?」
「別に、どうするつもりもないが…愛しい女との間に出来た子だ。ちゃんと育てるさ」


愛しい女だと?
「うさこを…彼女をどうするつもりだ?」

「セレニティか……」
「彼女は私の妻だ、ずっと傍に置いておくさ」

「傍に置いておくだと?彼女はモノではないんだぞ!!」
「ふん、彼女は私に愛と忠誠を誓ったのだ。どうしようと私の自由だ」

「!! そんなやり方で彼女が幸せになれると思っているのか!?」


「だまれ!!」
デマンドの目が光り、タキシード仮面を柱へ吹き飛ばした

「っ!」
痛みに顔を歪めた


「貴様がどう足掻こうと彼女は私のものだ!二度とおまえたちには会わさん!!」


そう言い、デマンドは子供たちを連れて玉座からテレポートで去った

「……うさ…」
タキシード仮面は己の無力さを呪った。



カツン……
誰かが俺に寄ってきた
「いけますか?」
男の声……誰だ?
「……っ、大丈夫だ…おまえは…?」
「僕はサフィール。プリンス・デマンドの弟だ」
!! デマンドの!


「っ!頼むっ、うさを……セーラームーンを返してくれ!!」
思わず目の前の男の胸ぐらを掴んで声を張り上げた


サフィールと名乗った男はそっと掴んでいた俺の手を外す
「それは出来ない」
「!」
「王族が手をつけた女は、この城にとどめおくのが決まり…セーラームーンは一生、兄さんに使える」
「……なんだと…!」

「例え一晩でも王族と過ごした女は、この城に骨を埋める覚悟で使える決まりだ…子供を産んでいれば尚更な」

男が言葉を続ける

「取り戻した所でどうするつもりだ? 子供がいる以上、セーラームーンは兄さんに頼るしかないんじゃないのか? おまえたちに育てられるのか?」
「……それは…」

……暇だ。
体調が少しずつ戻ってくればくるほど暇を感じる。デマンドに《安静に》といわれ、ずっとベッドで休んでいた。充分すぎる程、眠ったし、やる事もなく暇だ。

……アロン……マナ……どうしているのかな?
会いたいな…
何処にいるのかしら?


キィィ……
部屋のドアが開いた
デマンド?



「具合はどうだ?」
「おかげさまで、もう平気」

「失礼します」
……? あの女性…確かアロンとマナと一緒にいた…
何かを持ってる…



よく見ると赤ん坊用のベッドだった。
ベッドの上にアロンとマナがすやすやと眠っている
「アロン! マナ!」

ベッドから降り、子供に近づいた。
子供を見たうさぎが安心した表情を浮かべた

デマンドは不意をつかれドキッとした


「体力が戻ったのならば、手元で育てるがいい」
「……いいの?」

「あぁ。子供には母親が必要だ。お前にとっても、その方がいいだろう」
「…ありがと」


デマンドがうさぎの頬を撫でる
「だが、何かあったら大変だ。アロンとマナには乳母と使用人をつけるが、いいな?」


うさぎはアロンとマナを見つめた。おむつの変えかたもわからない…
確かに自分1人で育てられる訳がない。

「わかったわ」
「いい子だ。夜にまた来る」
デマンドが乳母に話し掛ける
「頼んだぞ」
「はい。デマンド様」

セレニティと子供たちを乳母に任せて部屋を出た


………これでいい
セレニティに母性さえ目覚めれば、子供たちを残してまで私の元から逃げ出したりしないだろう

乳母にはセレニティの見張りも任せてある



『そんなやり方で彼女が幸せになれると思っているのか!!』
あの男の言葉を思い出した。
ふん、負け犬の遠吠えだ。セレニティは私の元にいたほうが幸せに決まっている……




その頃 うさぎは
ずっとアロンとマナの寝顔を見ていた
アロンの銀髪を見ていると、やっぱり父親はデマンドだと思い知る

……もう帰る場所もない…彼が全て奪い去った…

この城から逃げ出した所で、必ず連れ戻されるだけだろう。
この子たちの為にも、デマンドに従うしかない…

亜美ちゃん まこちゃん レイちゃん 美奈子ちゃん…… みんな元気にしてるかしら?

あたしが……もっとしっかりしていれば…こんな事にはならなかったのかな…?
いくら後悔してももう遅い…… あたしは…デマンドのもの……




「姫様……」

姫様ってあたしの事?
あたしとアロンとマナしかいないんだし…
とりあえず返事してみるか
「なぁに?」


「………失礼なんですが…」

「……言ってもいいよ…」

「姫様は幸せそうではないですね……、あんな素敵な旦那様がいらっしゃって、お子様まで産まれたのに……」
「……………!」


「! 申し訳ありません!!」


うさぎは図星をつかれて俯いて
「…………だって、あたしは望んで…結婚したんじゃないもの…」




………そう
彼が全て奪った
帰る場所も、仲間も、まもちゃんのお嫁さんになるって夢も…
大好きだった、まもちゃんの腕の中も
楽しかった…幸せだった時間も……



「……それはただのワガママですわ」

…ワガママ? あたしが?
「姫様は知らないかもしれませんが、お子様をお産みになられ、姫様が眠っていらっしゃった時も、デマンド様は時間さえあればずっとこの部屋に来られ、貴女様のお側にいらっしゃってました」

!! デマンドが?


「それに姫様が着ていらっしゃるドレスも最高級の絹でしょう?
デマンド様は姫様の事をとても大切になさっておられます」



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