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宮野志保≠シェリー
官能リレー小説 - 二次創作

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宮野志保≠シェリー 5

他の誰でも無い、哀の手によって。
コナンは心配そうに哀の顔を覗き込んだ。
途端彼女は顔を背けると席を立ちコナンに冷たく言い放つ。
「……貴方には関係の無い事だわ」
哀は手短に用意した物を説明すると部屋を出て行く。
哀の事を気にしながらも彼は本来の姿に戻るべくいよいよ解毒剤を手にする。
新たに芽生えた言い知れぬ感情に違和感を感じながらもそれに気付きもせず、小さなカプセルを飲み干し彼は遂に『工藤新一』に戻った。

これがこの姿に戻る直前まで哀と話した事の全てだ。
前方にいた筈の哀は既に姿が見えない。
「何ボーッとしてるの?新一」
哀との出来事を考えていた新一の顔を蘭が心配そうに覗き込んで来る。
それを適当に流して新一は学校への道程を急いだ。

実に一年ぶりの登校となった新一は普通なら留年や退学の所をその成績と実績を盾に逃れ、変わりに下校時刻まで暫く補習を受けなくてはならない事になった。
補習初日、やっとの事で帰宅するとどう言う訳か堪え難い疲労に襲われ食事も取らずにベッドへ身を沈め深い眠りへ落ちて行く。

その日新一は、不思議な夢を見た。



光の地平線が続く平野に新一は一人横になっている。
確認はせずとも自分が何も身に着けていない事がはっきりと分かる。
明らかにおかしな状況の中に居るにも拘らず全く覚えない違和感。
新一は戸惑いすら抱かなかった。
意識がふわふわと気持ち良さそうに浮遊しているせいか、やけに軽い上半身を彼はゆっくりと起こす。
その時光の中から、整った輪郭が朧げに浮かび上がった。
曖昧なそれを新一が眺めていると、段々その正体がはっきりして来る。
美しい女性だった。
赤みが掛かった栗色の髪の毛、華奢な身体、白い肌、長くて細い脚。
女性は新一と同様何も身に着けていなかった。
それでも尚、新一は違和感を覚えない。
まるでそれが当然の事の様に彼は女性の華奢な体付きを引き寄せ抱き締める。
無駄な肉付きの無いその身体は今にも折れてしまいそうで、それでも女性特有の柔らかく心地の良い肌触りが腕に伝わって来た。
女性の顔に見覚えはない。しかし新一はそれが誰か分かっている様な気がした。
頬を寄せ合い彼女の甘い唇を優しく奪うと舌を侵入させ絡ませる。
優しいキスから段々と貪る様な激しい口付けに変えて行き十分に満足すると漸く唇を離した。
呼吸を荒げ肩で息をする女性の身体に遠慮なく触れる。
その形の良い胸を手で施し先端の淡い桜色に口付けると女性が切なそうに喘ぐ。
その時新一の脳裏に浮かんだのは――普段は無表情でクールに澄ましてるくせに快感の前では彼女も只の女なんだな、と言う事だった。
顔に見覚えは無くともそう判断する自分はやはり彼女を知っているのだと自覚するが、それに対する疑問も違和感も沸いて来ない。
変わりに性欲が身体の奥底から除々に除々に浮き上がって来るが、それを食い止める事は出来ずまた食い止めようとすら思わなかった。
新一は女性の脚を大きく開脚させると、自身を深く沈めて行く。

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