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宮野志保≠シェリー
官能リレー小説 - 二次創作

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宮野志保≠シェリー 13

唖然として、黙る新一見てKIDは不敵な笑みを浮かべながら言った「今回は盗みに来たんじゃないぜ、ほら、お前にお届け物さ!」
「み、宮野。お前どうして…」
「工藤君って本当に鈍い人ね」曇りのない目で哀は新一を見つめる。「おっと、俺は邪魔者かな。じゃあな!」KIDはマントを翻して空に消えていく。新一はKIDを追うことすら忘れて哀を見つめる。しばらく会わなかっただけなのに懐かしい気持ち。哀の慈愛に満ちた微笑み。優しい母に包まれる様な気持ち。新一は導かれる様に哀の元に歩き出した。
哀は動くことができない。私は本当に新一に受け入れられるのだろうか。新一には蘭という恋人がいる。彼女は無邪気で元気で素直で、私には無い魅力が沢山ある。それでも新一を諦めきれない。彼には勇気と信じる強さを教えてもらった。そして愛も…。でも、私からは彼に抱きつくことも、キスすることも出来ない。こんなに愛しているのに。彼に拒絶されるのが怖い。彼が来てくれるのを待つしか出来ない。
「なんか、宮野って呼び慣れないな。」そういいながらも新一は哀に近付く。


バルコニーで見つめ合う二人を、優しい陽射しが照らす。手を差しのべて、哀の手を握ると新一は一気に引き寄せた。窓辺で抱き合う哀の目には一筋の涙が流れた。『二人の中の暗い過去は二人ででしか埋められない』そんな想いと安らぎが二人を包んだ。
柔らかい少し猫っ毛な哀の髪を撫でながら、新一は哀の顔を覗きこんだ。哀の顔からは何も読み取れない。軽い口付けを交す。でも哀は返してはくれない。深く、深く繋がれたい。そんな欲望が新一を占める。
彼女の涙を拭う様にキスをし、口、首筋と唇を下ろしていった。そして、柔らかい胸。ここだけは、幼かった姿からは想像出来ないくらいに豊かに存在を放っていた。
「あっ。あぁ。工藤君」
彼女の初めての反応に新一は嬉しさを隠しきれない。

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