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METAL・MAX―新たな軌跡―
官能リレー小説 - 二次創作

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METAL・MAX―新たな軌跡― 144

「ねえ、賞金首って別にパイロットじゃないのよね」
「うん。あくまでこの戦車?らしきものが対象になってるわね」
「つまりこいつをぶっ壊せば賞金は入るって事だな」
「…」
「…」
「…」
三人は黙り込んだ。そしてようやく口を開いたのはノエルだった。
「やっちゃう?」
「そうだな。」
「絶好の戦機・・・あっ!!」
「どうしたの?」
ブレードが叫ぶように言った。
「動体反応が出やがった!!」
「どゆこと?!」
彼らが見ている前で、『ソックスザウルス』の両脚の白い部分から、しゅうう・・・・・・という音と共に、白い煙が昇りだした。
そして、両脚の白く塗られたノズルから炎を噴き、『ソックスザウルス』はわずかに地面から浮き上がった。
砂煙の上がる中、トレーラー内でカタカタとキーボードを叩くメイニーの分析結果が伝えられた。

「気をつけて!こいつカミカゼ級の回避率と逃げ足よ!」

確かに幾らハイスペック戦車?と言えど、ドライバー無しの遠隔操縦では限度がある故、当然のセキュリティ機能だ。

「戦闘能力は低いって事だろうがッ!」

ふぉん!と改造カタナをホイルスピンさせながらブレードはゴーグルを射撃モードに変更、ソックスザウルスの足回りに肉薄するなり間接部狙いでバイク側面に装備した対物ライフルから徹甲弾を速射した。

だが。
神業のごとき機動でソックスザウルスはそれらの攻撃をみんな回避する。
「畜生!カミカゼ級の回避率は伊達じゃねえな!!」
思わずブレードは悪態をついた。
「動力源熱量さらに上昇」解析担当していたメイニーが叫ぶ。
「体当たり!?」
ノエルはハンドルを握り締め突撃に対して身構えた。
ボフン!!
ソックスの脚部ホバーノズルから大量の圧縮空気が放出されて砂塵を舞い上げた。
ノエルは慌てて窓を閉じる。
砂塵は窓ガラスにへばりつき視界を閉ざした。
「メイニー!ブレード!」
肉眼よりセンサー類で行動する二人にノエルは指示を仰ぐ。
「(ざざざ)くらん(じゅぴききぃゆぃ〜)ダーもだめ(ぴきゅ〜)」
無線機からノイズが響きまともな情報が届かない。
「何この砂埃!チャフ!?」
実際、ノズルに微量の攪乱物質が撒き散らされているが、鉄分を多く含んだ砂が相乗効果を出していた。
高軌道車のワイパーを最高速で動かしても視界は砂で遮られ、音とソックスザウルスの目の部分が放つ光と思わしきものに機関銃を放った。

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