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戦争
官能リレー小説 - 戦争

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戦争 15


「どういうつもりです!?あの人は王族で、調停役の人ではないんですか!?」
「大丈夫です。ああ見えてあの豚、けっこうしぶといですから。
 というか、一度でいいから心の底から懲りてほしいですよ、まったく・・・」

・・・心配しなくてもいいらしい。とゆーか、今ハッキリと王族の人を豚呼ばわりした。
どうやらこの人もいろいろ苦労させられているようだ・・・あれ?
今、ものすごく大事なことに気づいたような・・・気づかなくちゃいけないような・・・?
しかし僕はそれに気づいたのは事がすべて終わってからの話であった。
なぜそんなに気付くのが遅れたのか。それはミラとレヴィが予想以上の好きモノであったことが何よりの理由であった。
数日後。ついに調停のために出発することとなった僕たちの前に、あのフェラートが姿を現した。
護衛2人に投げキッスやウインク、ストリップとノータッチで絞られ続けたせいか、醜く太ったその顔には生気がない。
まああの様子ならしばらく墓穴を掘るようなマネはしないだろう。たぶん。
これから僕たちは彼を護衛しながら、調停を行う場所まで移動する。
目的地にはいくつかの村や町で休憩や補給を挟んでいくことになるが、さて何事もなくたどり着けるか?
新たな戦いの日々の始まりであった。


――――

ドガガガガガッ!

「ぶ、ぶひぃ〜〜〜っ!?死ぬ、死ぬ、死ぬぅ〜〜〜っ!?
 お、おまえら何やってるんだ、早く何とかしろぉっ!!」

任務開始から数日後。僕たちは迫りくる反政府ゲリラたちから逃げるべく、トラックを走らせていた。

「む、無茶言わないでくださいっ!?たった3人でどうしろって言うんですかっ!?」
「まったく、いきなり立ち寄った村で『俺様はこの国の救世主となるフェラード・パズリ様だ!
 偉大なる俺様をもてなせぇい!』なんて言うからです」
「あれほど目立つ行動はお控えくださいと言ったのに・・・あなた、バカですか?本物のバカなんですか?
 ・・・っと、ちょっと失礼」

赤いショートヘアのミラがブタ・・・もといフェラードを突き飛ばしながら数発の銃弾を放つ。
放たれた銃弾はちょうどこちらに向かって飛んできていた手りゅう弾に命中。
弾かれた手りゅう弾は投げつけたであろう後方のゲリラたちの元に戻って爆発した。

「相変わらず見事な射的能力ですわね、ミラ」
「あなたのドライビングテクニックもなかなかでしてよ、レヴィ?
 さ、隊長さん?逃げ切るまでもうしばらくお手伝いしていただきますわよ?」
「言われるまでもっ!」

戦場で鍛えたスキルをフルに使い、僕たちはこの日も無事に反政府ゲリラの追撃から逃れたのであった。

――――
「まったく。バカだバカだとは思っておりましたけど、まさかあそこまでヒドかったなんてとんだ誤算でしたわ」
「そうですわねぇ・・・。おかげで当初予定していたルートはほぼ全滅。補給もままならないありさまですものね」
「2人とも?気にするところは別のところにあるんじゃないかな?
 僕は任務失敗の責任をいつ取らされるのか、気が気でないんだけど?」

その日の夜。近くの森に身を隠した僕らは、食事の準備をしながらこれからのことを話していた。
正直僕としては『早くうまい飯を食わせろ』とのたまうフェラードを捨てて、国外逃亡を図りたいところであるのだが。
フェラードを切り捨てることはいつでもできる、ギリギリまで様子を見ようというミラとレヴィの意見により、このくだらない逃亡劇を続けていた。
ちなみに今使っているトラックは、最初の村でゲリラに襲われた際、近くの民家から失敬してきたものである。
しかしわずか数日にしてゲリラたちとの追いかけっこでもうボロボロ。
食料や弾薬なども心もとなくなってきている。近くどこかの村で補給しなければならない。

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