PiPi's World 投稿小説

戦争
官能リレー小説 - 戦争

の最初へ
 11
 13
の最後へ

戦争 13

この一年で僕は中隊長を任される程出世した。
これまでの功績で、専用の嫁を持つ権利も与えられ、リニスを始めとした入隊初期に抱き合った、女の子達を僕だけの物にし,士官用の安全な(と言っても前線に比べればだが)家で暮らす事となった。
戦争は未だ一進一退の膠着状態が続き、兵士の命は毎日失われていた。
だが最近ある噂を聞くようになった。
休戦協定を結ぶと…
それは僕だけでなく、この国に生きる兵士たちにとって、希望の光とも言うべきうわさであった。
毎日戦って、毎日数えきれない仲間たちがゴミのように死んでいく日々。
中隊長なんて肩書きこそ持っているが、結局のところは僕も1年前とやっていることは変わりない。
でも戦争が終わってしまえば。もうこんな不毛な殺し合い・・・否、殺され合いもなくなる。
リニスたちと平和な時間を過ごすことができるのだ。
これを喜ばずして何を喜べと言うのか?
しかししょせんうわさはうわさ。真実かどうかもわからないものを、そこまで信用することはできない。
1年間死線を生き抜いてきた経験が、うわさごときに振り回されるな強い警告を発していた。
しょせんはうわさ。『そうなったらいいな』くらいにとどめておいて、自分はしっかり現実を見よう。
そう自分に言い聞かせながら戦場を駆け回っていたある日のこと。

「お帰りなさいませ、中隊長殿。司令部より中隊長に緊急の召集命令を承っております。
 至急、司令室に向かってください」

今日も何とか生きて基地に戻ると、受付の女の子からそんなことを伝えられた。
司令部からのご指名など初めてのことである。
いったい何の呼び出しだと戦々恐々としながら司令部に入ると。
僕はそこの最高責任者である司令官から、とんでもない命令を下されることとなった。

「君には明日からマザートとの休戦協定を結ぶための護衛任務に就いてもらう。
 護衛するのは本国首都から派遣される調停役の文官1名。
 この任務は極秘かつ重要なものであるため、護衛は少数精鋭のみとする。
 またこの情報が漏れた場合、君には国家反逆者としてさまざまな嫌疑がかけられるので細心の注意を払うように。
 ―――以上だ」

突然告げられた超重大任務。
いくら出世したとは言え、いきなりそんな重要な任務をやらされるとは思ってもいなかった僕は、反論も何もできず、流されるままに一緒に護衛する仲間と引き合わされたのだった。
護衛の仲間が居ると言われ、通された部屋に入ると、そこには二人の女性が居た。

「こちらの二人が今回貴方が、指揮をする護衛兵となります。」
「レヴィです」
「ミラですわ」

青い長髪の女性はレヴィと名乗り、赤い短髪の女性はミラと名乗った。
どちらも美しい女性で見ているだけで、僕の雄の本能を刺激してくる。

「危険ですよ。
あまり彼女達を直視しないで下さい。
最悪、暴発しますよ」
「えっ?」

案内の人が何やら警告してくる。

「彼女達はその特殊な色香で、男から絞り過ぎ任務に支障を来したとして、部隊から追い出された厄介者です。
油断していると赤玉出るまで、全部抜かれますよ」
「マジですか…?」
「ふふ……」

案内の説明に二人は怪しく微笑んだ。


「ふふふ・・・イヤですわ、人をそんな危険物扱いなさるだなんて」
「相手が腹上死したのは、あくまで連中が自分の限界を無視したからだって何度も説明したはずですが?」
「あなたは私たちを厄介者扱いになんてなさりませんわよ・・・ね?」

不愉快そうな顔を隠そうともしないで苦言を呈するレヴィと、煙に巻きながら妖しく僕を誘うミラ。
軽く声をかけられただけなのに、不必要なくらいの色気を感じる。
そっと手を握られたときには背筋にゾクゾクしたものを感じてしまうくらいだ。
だけど僕だって戦場を駆け回り、数えきれないほどの女性を相手にしてきた自負がある。
忠告してくれた人には悪いけど、初対面でナメられるつもりはなかった。
背筋をなでるような快楽に耐えながら、ミラの手を強く握り返す。

「もちろんですとも。これからどうぞよろしくお願いいたしますね」

まさか握り返されるとは思っていなかったらしい。
ミラは『あら』と軽い驚きの声を上げ、案内人とレヴィも目を丸くした。
でもそれは一瞬のこと。レヴィは蠱惑的な笑みへと表情を戻した。

SNSでこの小説を紹介

戦争の他のリレー小説

こちらから小説を探す