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胸に秘めた思い
官能リレー小説 - 同性愛♀

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胸に秘めた思い 1

最近気付いた事がある

どうやら私、宮崎ゆうはバイのようだ

男の子とは何人か付き合った事があった。
でも最近、女の子にも興味がある自分いる
それは普通の興味ではない
キスしてみたい、触れたいとごく当たり前のように思ってしまうのだ
おかしいのではないか、とも思ったが、この気持ちはどうしても抑えられない。かわいい女の子を見たら、その子といやらしく絡む自分の姿を想像して興奮してしまう。
とは言え、そんな事を大っぴらに言うわけにもいかず、悶々とした毎日を送っていた。

事の発端は、忘れもしない歓迎会と称された飲み会だ。
酔わせてどうにかしようという下心が見え隠れする若い男どもに辟易していると、一人の女の子が遅れてやってきた。
「すみません」だったか「ごめーん」だったかは覚えていない。
何しろ、男どもの攻勢を凌ぐだけで精一杯だったのだ。
そんなことに気を回す余裕はない。

が、綺麗にウェーブのかかったセミロングの女の子が、申し訳なさそうに胸に手を当てながら野獣の一人と会話しているのを見て、何だか得体の知れない心のざわつきを感じたのだ。
要するに、一目惚れ。
それまで好みのタイプ(勿論男だが)が無かった私にとって、それはあらゆる意味で意外だった。
別にいい子ぶる訳ではないが、好きになった人がタイプと言うほど、付き合ってきた男に統一性が無かったのだ。
それなのにその「みずき」と名乗る女の子を見た瞬間に思った。
「どストライクだ! グッジョブ!!」と。
「えー何? ゆうちゃん野球好きなの?」
…意図せず口に出ていたようで、さっきからいやらしい目で舐め回してくる男A(名前は忘れた)に話しかける切っ掛けを作ってしまった。
酒臭い上にお顔が残念な君には大きめのパンをやろう。

ほら、アンハ○ンマンもびっくりの新しくないパンだ。はは、これで他の人は食べられないパンになったな。謎の無いなぞなぞになれるぞ君は。
「どストライクだ! グッジョブ!!」
口にパンを詰め込まれ面食らった顔をしていたのでお褒めの言葉を差し上げてみた。
グッドでもジョブでもましてやストライクですら無いが、喜んでいるようだし、まあ良しとしておこう。
男Aを有効かつ友好的な手段で黙らせる事に成功したので心置きなく「みずき」を観察出来る。
一体彼女の何が私の琴線に触れたのか、とても興味がある。

フワフワと揺れる髪は目を引くけど、それだけじゃない。
全体的に整った顔立ちをしているのに細かい所が何だかかわいい。

鼻筋は通っているのに鼻が低いだとか、よく見ると吸い込まれそうな瞳をしているのに一重だから眠そうに見えるだとか、こんな風に見つめていると少しずつ表情が曇っていく所とか…あ、ジロジロ見過ぎてた。

不思議そうに首をかしげるその仕草もいい。どうやらすべてが私のツボらしい。

「ね、ね」
睨みを効かせてしまったのか「みずき」が少し怯えつつも話しかけてくるという暴挙に出てきた。

なんだろう、何だかこっちが緊張する。
「なに?」
…少しぶっきらぼうになってしまったのは仕方ない事だと思いたい。

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