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堕天使領域
官能リレー小説 - 同性愛♂

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堕天使領域 1


 人を監視し、正しき道へと導く神の使者―――天使。

 その天使達の中に、肉の欲望に負け、人と交わった天使達がいた。

 この堕落した行為により、その天使達は頭上の光輪と、背中の美しく白い翼。
 それに、神より授けられし聖なる力を失い、堕天使となり天界を追われた。
 
 その代わりに得たものは、異形の姿と魔の力。
 そして‘誰かを愛する自由’であった………


【アポルオンの街・領主の館大浴場】

 広く豪奢な作りの湯船で、20代半ば位の女性が浸かってくつろいでいた。
 この館の主であり、アポルオンの街の女領主の、ベルゼ・ゼブルである。
 そこに黒いドレスを着た10才位の少女が入ってきた。
 二つ三つ編みにした薄紫色の髪を胸元に垂らし、切れ長の赤い目をした美少女である。
「ちょっといい、ベルゼ」
「駄目」
 少女の言葉に、女領主は即否定の言葉を返す。
「アスタルテ、お風呂に服を着て入ってきちゃ駄目よ」
「別に入浴しに来たのではないのだが…」
「………」
「はぁ…分かった分かった」
 アスタルテと呼ばれた少女は、やれやれといった感じで服を脱ぎだす。
 湯船の周りに控えていた全裸のメイド達がそれを手伝い、服を受け取って脱衣所の方へ持って行く。
 最後にシルクのショーツを脱いでメイドの少女に渡すと、そのメイドの顔が段々と赤くなってきた。
「これでよかろう」
 全裸になりその肢体をアスタルテが晒すと、ベルゼも立ち上がり、その肢体を皆の前に晒した。

 両性具有―――

 ベルぜとアスタルテの股間には、女性器と男性器の両方が存在していた。
 これは「堕天使」の特徴の一つであり、「天使」だった頃の名残である。
 
 天界を追われ、人間界を放浪していたベルゼが、辺境にあるこの街にやって来たのが一年前。
 当時の領主を誘惑して結婚すると、一ヶ月で領主を腹上死させ、ベルゼが新しい領主となった。
 その後、仲間の5人の堕天使達を『最初の夫の間に生まれた娘達』と称して館に住まわせた。
 アスタルテはその五人姉妹の内の『末娘』であった。

「それで、用件は?」
 ベルゼが木製の腰掛に座ると、一人のメイドが石鹸の付いた布で体を洗い始める。
「今、狩りに行っているシャマード達から連絡があった」
 シャマードとはベルゼの‘娘'の一人で、‘五人姉妹'の長女である。
「狩りの最中に、天使を一人捕獲したそうだ」
「あら、大漁じゃない」
 ベルゼはアスタルテの話を聞きながら、体を洗っているメイドの手をとり、自分の股間に導いていく。
 そのメイドは少し顔を赤くしながらも、石鹸の付いた手で肉棒を扱くように洗いはじめる。
「一足先に、天使だけこっちに送るそうだが……その天使、私に預けてくれないか?」
「別にいいわよ。でもどうして? 」
 目の前で膝を突き、肉棒を洗っているメイドの頭をベルゼが軽く撫でる。

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