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デーモン シード
官能リレー小説 - 同性愛♂

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デーモン シード 13

ともかくも白髪のアメリカ大統領は各国首脳への説得を始めた。
彼が何かを言うたびに、首脳の誰かから質問や非難が飛ぶが、アメリカ大統領の粘り強い説得と、高麗連邦主席の宣言の事もあってか、少しずつ騒ぎは静まっていった。
大統領は内心で、過激な言動で知られた前大統領や、その前の大統領達の顔を思い浮かぶのを必死に押さえていた。
彼らの事を考えると、こんな計画を推進していた彼らへの不満を口にしてしまいたくなるし、他国首脳にさらに追及されるのは目に見えているからだ。
そのタイミングを見て、補佐官の一人が大統領に耳打ちする。

「大統領閣下、流石に一度……」
「うむ……具体的な救出作戦を速やかに準備して実行するため、ひとまず閣議を行う。何か協力していただくことがあるかもしれないが、その時はどうかお願いしたい」

各国首脳が、不承不承頷いたのを見て一度オンライン会議の接続が切られた。
一つため息をつくと、入室していたFBI長官とCIA長官に顔を向けた。
閣僚たちも一斉に彼らに顔を向ける。

「ふう、しかし誰があんな馬鹿な物を作ったんだ…?誰が血迷ったのかね?
マッドサイエンティストは、事前選別で排除しておいたはずではなかったのかね?」
「勿論です。ちゃんと研究者全員の思想・欲望・背後関係等調査し、選別いたしました。どの国籍の者もです。ただ…」
「何だ?」
「研究環境に魅せられて、思わぬ野望や邪欲を抱いた者がいた可能性や、後からスパイの接触を受けた者がいた可能性は否定できません」

FBI長官の釈明を聞いた大統領は、今度はCIA長官に言葉を叩きつけた。

「そんな接触は未然に潰すのがCIAの役目だろう。なぜ阻止できなかった?」

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